ヤオコーnews|第1Q営業収益1763億円18.6%増/経常利益11.6%増

(株)ヤオコー(埼玉県川越市、川野澄人社長)の2025年3月期第1四半期連結決算は営業収益1763億0800万円(前年同期比18.6%増)、営業利益103億7300万円(14.4%増)、経常利益101億8400万円(11.6%増)、四半期純利益は71億0300万円(7.3%増)となった。

期初の4月1日付けで(株)せんどう(千葉県市原市、小澤三夫社長)を連結子会社化した。それが大幅な営業収益増に寄与した。せんどうは千葉県市原市を中心にドミナントエリアを形成するスーパーマーケットチェーンで2024年3月期年商は497億円となっている。

ヤオコーの営業利益率は5.8%(6.1%)、経常利益率は5.8%(6.1%)。( )は前年数値。

ヤオコーは、今年度を初年度とする第11次中期経営計画期間(2025年3月期~2027年3月期)にあって、「グループでより強くなる」をメインテーマに掲げて、ライフスタイル業態とディスカウント業態の各社が自律的な成長を果たすことで、「グループ売上高1兆円体制」に向けた基盤づくりを進めている。

商品面では、独自化・差別化につながる品揃えを実現するべく、ミールソリューションの充実に注力した。また、バリューチェーン全体で競争優位を実現するため、製造小売業型の商品開発の拡大を図っている。さらに、昨年11月より、PBのYes!YAOKOに新たな健康ライン「Happiness(ハピネス)」を加えて品質・価格面での磨き込みを行っている。

販売面では、二極化対応を継続し、価格コンシャスを強化した。EDLP(常時低価格施策)や「厳選100品」に加え、生鮮の頻度品などの価格政策に取り組むとともに、集客強化を図るべく、単品量販を推進する「日本一企画」、地方の特産品を品揃えする「産地フェア」や「豊洲祭り」などを実施した。

また、地域における顧客別対応の進化のため、販促・品揃えを中心に「南北政策」を推進している。また、導入後1年が経過した、キャッシュレス決済サービス「ヤオコーPay」の利用率は徐々に上昇している。

運営戦略面では生産性向上のために、自動化による業務改善やデジタルを活用したカイゼンに取り組んでいる。グロサリー商品を対象としたAIによる需要予測に基づく自動発注システムの活用は順調に推移し、生産性向上に寄与している。また、レジ部門ではフルセルフレジの導入を進めている。さらに、電子棚札や業務支援アプリを順次導入するなどペーパーレス化を推進し、社員の働きやすい環境を整備している。

倉庫管理システムや自動倉庫型仕分けシャトルを導入した草加物流センターでは、順次管轄店舗を拡大、安定稼働を図った。6月には、神奈川エリアの物流能力向上のため、横浜センターを移転した。また、循環型社会に向けて廃棄削減、節電、リサイクル推進の取組みを進めている。

育成戦略ではチームで成果を出せる自立した人材育成を目的に、目標課題設定の在り方ほか人事考課制度を変更し、全社で定着化に向けた取組みを進めている。また、女性やシニア活躍のための働きやすさ改善と同時に健康経営にも取り組んでいる。

出店・成長戦略では5月に武蔵浦和店(埼玉県さいたま市)、6月に浦和三室店(埼玉県さいたま市)を開設した。また、店舗を拠点とするヤオコーネットスーパーは24店舗で展開しており、今後も拡大していく。

第1四半期末現在の店舗数は、グループ全体で232店舗(ヤオコー189店舗、エイヴイ13店舗、フーコット5店舗、せんどう25店舗)となった。

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