綿半news|第3Q売上高1010億円5.0%増・経常利益29.5%増

綿半ホールディングス(株)(長野県飯田市、野原勇社長)が 2025年3月期の第3四半期決算を発表した。

2024年4月1日~12月31日の連結業績は、売上高1009億6700万円(前年同期比5.0%増)、営業利益29億9500万円(37.4%増)、経常利益32億1700万円(29.5%増)、四半期純利益21億4600万円(41.0%増)と増収増益だった。

営業利益率3.0%、経常利益率3.2%。

小売業の売上高は605億5200万円(0.7%増)、セグメント利益は17億7300万円(60.7%増)。
小売事業では、スーパーセンター、ホームセンター、食品スーパー、ドラッグストア、インターネット通販など、多種多様な業態を展開する。「店舗改装・新業態の開発を継続して推進」「流通網の拡大」「オリジナル商品開発・SPA化の加速」を重点施策として取り組んだ。

「店舗改装・新業態の開発を継続して推進」の取り組みとしては、4月に鮮魚特化型食品スーパー「綿半フレッシュマーケット平島店」(愛知県一宮市)をリニューアルオープンした。また、4月に「綿半スーパーセンター箕輪店」(長野県箕輪町)、11月に「綿半スーパーセンター豊科店」(長野県安曇野市)に世界の食材を取揃えた「ワールドマーケット」をオープンした。

「流通網の拡大」の取り組みとしては、4月に新物流センター(長野県飯田市)を稼働させた。魚介類の仕入れについては、漁船で採れた魚を丸ごと買い付ける「一船買い」の販売エリアを拡大するとともに、地元漁師との協業により、鮮度の高い商品をより安く提供する。

「オリジナル商品開発・SPA化の加速」の取り組みとしては、食品や日用品、ペット用品、日曜大工品など、幅広くオリジナル商品の開発を進めており、今期は700点以上の新商品を導入した。また、自社農場「綿半ファーム」で生産した牛肉の販売を11月より開始した。さらに、AI・IoTなどを活用した完全無人化・無臭豚舎の新設(長野県筑北村)を予定している。

建設事業の売上高は337億9600万円(16.4%増)、セグメント利益13億1100万円(107.0%増)。
建設事業では、木造建築、鐵構、屋根外装改修、自走式立体駐車場を展開しており、「木材の加工・流通網の構築」「商品開発の推進」「海外ネットワーク構築」を重点施策として取り組んだ。

「木材の加工・流通網の構築」では、4月に木材の製造販売を行う綿半建材(株)(長野県松本市)が、9月に民有林の整備・国有林の施業請負による立木の伐採から販売を行う(有)須江林産(長野県佐久市)がグループ入りした。2社のグループ入りにより、素材丸太の生産から製材への加工、流通まで一貫したサービスの提供が可能となった。

バイオマスチップの供給にも力を入れており、集材・破砕を行う拠点(長野県飯田市)を取得したほか、大型破砕機の導入による、チップの供給能力の増強を図っている。また、11月に綿半ウッドパワーを設立し、木質バイオマス発電事業を行うソヤノウッドパワーから事業を継承することを決定した。製材工場などの製造過程から出る端材や山に残された未利用材を燃料として発電することで、信州の豊かな森林を無駄なく活用し、地球環境の維持、発展に貢献していく。

「商品開発の推進」では、独自の素材加工技術を実現した、変形しない乾燥無垢材「ドライキューピット」を活用した建材や住宅の販売を促進している。

「海外ネットワーク構築」では、近年の鉄骨需要の拡大と物件大型化に対応するため、ミャンマー、中国(大連)、ベトナムにCADセンターを開設し、教育プログラムによる設計支援の強化やDX化による作業効率化を図り、生産性向上に取組んだ。

貿易事業の売上高は57億1200万円(5.1%減)、セグメント利益は6億0100万円(41.1%減)。
貿易事業では、世界20カ国以上から天然由来の医薬品・化成品原料の輸入販売、不妊治療薬の原薬製造などを行っており、「食品分野への進出」「肥料・飼料分野の拡大」「研究開発の推進」を重点施策として取組んだ。

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