EDI事業のプラネット「なくてはならない企業」第3四半期累計増収増益
(株)プラネットは製造業と卸売業を結ぶEDIサービスの会社だ。
EDIとはElectronic Data Interchange、つまり電子データ交換のこと。
発足は1985 年8月1日で、スタート時は「VAN会社」と称した。
Value Added Network、つまり付加価値通信網。
それが現在、日用品雑貨や化粧品、及び一般用医薬品、ペットフード・ペット用品などの領域でEDIシステムを完成させ、日々の受発注から物流、請求回収の関連データの通信などに活用されている。
その数、月間1億レコード(おおよそ1億伝票行数)。
プラネットは非食品雑貨分野の商取引のインフラとして、
なくてはならない社会的機能を果たす企業となっている。
こういった社会や産業になくてはならない企業は、必然的に収益性が高くなる。
その平成26年7月期の第3四半期決算が発表された。
第三四半期までの累計は、売上高 20億4600万円、前年同期比 2.8%増。
例えばスーパーマーケットの繁盛店1店ほどの売上高。
Data1行あたり1円09銭の料金でこの売上高を積み上げる。
そして営業利益は5億4400万円、 6.1%増、
経常利益5億6500万円、1.6%増。
純利益は今期は1300万円(マイナス6.0%)となった。
第3四半期までの経営成績だが、
営業利益率は26.6%、経常利益率は27.6%。
プラネットの利益は売上げの四分の一を超える。
たとえばSPA小売業で高収益企業のファーストリテイリングでも、営業利益は売上対比13%。
かつて四分の一もあったユニクロの利益も、業容拡大で徐々に下がってきた。
それでも小売業では最高のレベル。
なくてはならない企業になる。いや、なくてはならない会社になろうとする。
その努力を積み上げていくと、利益率は高まってくる。
希少性と模倣困難性を有する企業こそ、なくてはならない企業である。
プラネットは今期、基幹のEDI事業に関しては、とくに、
Web受注&仕入通信サービスの「MITEOS(ミテオス)」の販促活動を積極的に行っている。
もう一つの柱はデータベース事業だが、こちらは生活者を意識した商品詳細情報を登録し、活用してもらう「商品データベースプラス」システムを展開している。
第3四半期は、消費税引き上げ前の駆け込み需要と、それに伴ったEDI通信処理データ量が伸びた。製造業と卸売業、そして小売業の取引件数が増え、売上高が増えれば、自然にプラネットの売上げが伸び、利益が高くなる。今期もこの構造で増収増益。
小さいけれど、なんとも幸せな会社ということになる。
決算期は7月末だが、通期予想は売上高 27億円(0.3%)、
営業利益 6億4500万円、営業利益6億5000万円、純利益4億円。
先行投資をして、営業利益率23.9%、経常利益率24.1%になる。
〈亀谷しづえ〉
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