スーパーバリューnews|年商739億円もポイント還元ミスで営業利益94%減
(株)スーパーバリュー(埼玉県上尾市、岸本圭司社長)の2018年2月期決算。同社は埼玉、東京、千葉の3県で食品スーパーマーケットとホームセンターを併設した複合型小売店鋪と、食品スーパーマーケットを展開する。
売上高は739億6600万円(前年同期比0.6%増)、営業利益5500万円(93.6%減)、経常利益1億5600万円(84.0%減)、純利益4億0600万円(35.2%減)の大幅減益だ。
営業利益率は0.07%、経常利益率は0.2%と厳しい。
2017年にポイントカードの仕組みを変更して積極的なポイント販促を展開した。これによってポイント引当金が前年に比べて、2億0200万円増加した。これが売上総利益を押し下げることになって、既存店売上高も前年比97.5%に落ちた。
開発商品「スーパーセレクト」の拡販に取り組み、売上総利益率は前年より0.1ポイント上回る21.7%を確保できた。
新卒採用と人材確保に伴う人件費の増加、また新規出店や店舗改装の経費増から販売費と一般管理費は106.3%になった。
スーパーマーケットの新規出店3店、新業態として卸売パワーセンター岩槻店(埼玉県)を居抜き出店して店舗数は32店。既存店改装を2店舗で実施した。また上尾愛宕店と入間春日町店(ともに埼玉県)で手頃価格の家具売場を新規事業として立ち上げている。
【結城義晴の述懐】ポイントカードシステムを変更すると、ポイントセール連発となりやすい。ポイント制度は利益をポイント還元する代わりに、それが集客力になって、客数と売上高は上がってこなければならない。それができなければ、無駄なポイント投資となる。結果、大幅減益となる。その典型的な現象が起こってしまった。