セブン&アイnews|9/1そごう・西武を売却/約916億円の債権放棄

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(株)セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区、井阪隆一社長)は8月31日(木)、Fortress Investment Group LLC(フォートレス)の関連事業体たる特別目的会社である杉合同会社との間で(株)そごう・西武の発行済株式の全てを譲受会社へ譲渡する契約に係る覚書を締結、譲渡の実施時期を9 月1 日とすることを発表した。8月31日開催の取締役会で決議した。

同日の取締役会では連結子会社である(株)セブン&アイ・フィナンシャルセンター(7FC)が持つそごう・西武に対する債権約1659億円のうち約916億円を放棄することを決議した。また、セブン&アイから7FC 及びそごう・西武に対して今回の譲渡に係る損失補填を行うことを決定した。

セブン&アイは、2022 年11 月11 日にフォートレスと譲渡契約を締結以降、西武池袋本店の改装プランを含め「事業の継続」、また組合員からは「雇用の継続」の面で不安視されていて、当初今年2月1日に予定されていた譲渡が二度にわたって延期されていた。

この間、労使間で協議がされていたが、8月31日、そごう・西武労働組合は西武池袋本店においてストライキを実施し、同店は臨時休業となった。

セブン&アイは、そごう・西武の「事業の継続」および「雇用の継続」に最大限配慮したリニューアルプランについてフォートレスに要請した結果、そごう・西武の企業価値について300億円の減額を行って、フォートレスとの間で合意していた譲渡実施の前提条件の一部を変更した。規定の一部を変更する覚書の締結を行ったうえで、9月1日の譲渡実施を決定した。

今回の実施によって、セブン&アイは「グループの成長ドライバーであるコンビニエンスストア事業への経営資源の集中的な配分と株主還元の充実化を図るとともに、『食』の強みを軸とし国内外コンビニエンスストア事業の成長戦略にフォーカスすることにより、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループへの成長戦略を一層推進する」としている。

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