4月百貨店統計|既存店0.7%増/「化粧品」は17%増で37カ月連続伸長

日本百貨店協会から4月の「百貨店売上高概況」が発表された。調査対象店舗80社220店で店舗数が前月から2店舗減少した。

4月の既存店売上高は4565億円4295万円、0.7%増と2カ月連続で前年をクリアした。気温上昇で春夏商材の動きがよく、また大都市を中心にインバウンドと高額商材が好調に推移した。

顧客別に見ると、シェア6.9%の外国人売上高は42.9%増、売上額316億円で過去最高額を更新した。一方、シェア93.1%の国内市場は1.5%減の前年割れだった。

地区別に見ると、主要10都市は対前年同月比2.5%と9カ月連続でプラス。
富裕層消費とインバウンド効果の高い大阪9.9%をはじめ、福岡6.3%、名古屋5.7%、京都4.1%、札幌4.0%、東京1.9%の6都市が前年をクリアした。一方で神戸▲30.6%、広島▲2.4%、仙台▲2.1%、横浜▲0.8%の4都市は前年に届かなかった。

10都市以外の地域は▲3.6%で12カ月連続減少。8地域すべてが前年を下回った。
近畿▲13.3%、東北▲6.3%、中部▲4.9%、北海道▲4.8%、中国▲4.8%、関東▲1.7%、九州▲0.5%、四国▲0.2%。

主要5品目では「雑貨」と「身のまわり品」が前年を上回った。
「雑貨」は9.2%で17カ月プラスが続いている。とくに「化粧品」は17.0%の二桁増で37カ月連続で伸長している。また「美術・宝飾・貴金属」も6.6%と13カ月連続で好調だ。
「身のまわり品」はラグジュアリーブランドや晴雨兼用傘・サングラスなど季節商材が3.2%増と4カ月連続前年をクリアしている。

一方で、減少したのは「家庭用品」「食料品」「衣料品」。
「家庭用品」は▲4.3%で28カ月連続。
「食料品」は▲3.3%で11カ月連続。そのうち「生鮮食品」は▲4.7%で49カ月前年を下回っている。
「衣料品」は夏物は好調だった半面、重衣料が低調だったことから単価ダウンとなり、▲1.3%と5カ月連続のマイナスとなった。

大手百貨店グループの4月の業績は下記の通り(%は前年同月比)。

(株)三越伊勢丹ホールディングスの国内百貨店事業は▲0.4%。
(株)J.フロント リテイリングの百貨店事業は+6.0%。
(株)髙島屋は+2.5%
(株)エイチ・ツー・オー リテイリングの百貨店は+6.0%。

4月の大手百貨店グループでは、J.フロント、エイチ・ツー・オー リテイリングはともに6.0%増と高い伸び率だ。

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