2月SC統計|既存SC0.9%増/地方・キーテナント苦戦もテナントはプラス
一般社団法人日本ショッピングセンター協会から、2月のショッピングセンター(SC)販売統計調査が発表された。
既存店売上高は4239億5855万円。前年同月比0.9%増と、前年を上回った。
2月は例年より気候が温暖に推移したことで、春物衣料が全体を牽引した。春物の衣料品が好調だったテナントは全立地で前年を上回り総合で1.5%増だった。
立地別・構成別では、中心地域の大都市はテナントが2.8%増、キーテナントが0.5%増とともに好調だったが、その他の地域は堅調なテナントに対してキーテナントは前年を下回り、明暗が分かれた。キーテナントとは大手総合スーパーや食品スーパーマーケットだが、前年の野菜高騰の反動減などが影響したと見られる。
立地別・地域別では、全9地域のうち、東北(0.7%減)と四国(0.9%減)が前年比マイナスとなったが、その他7地域は前年を上回り、全体としては堅調な売上げとなった。最も高い伸び率だった北陸(2.5%増)は、前年の記録的大雪から一転して今年は天候に恵まれたため、売上げを伸ばした。中心地域で5.5%増と好調だった近畿は、昨年から食の強化を進めている大阪市内の駅ビルなどが売上げを押し上げた。
都市規模別・地域別では、総合で大都市は0.9%増、その他の都市も0.9%増で両者ともに前年を上回った。東京区部(1.0%減)、政令指定都市の仙台市(0.2%減)、神戸市(0.9%減)、広島市(5.2%減)、福岡市(3.6%減)を除く8都市で前年比プラスとなり、全体としては堅調に推移した。最も高い伸びだった川崎市(8.3%増)は、リニューアルや増床によって売上げを伸ばしたSCが牽引した。
業種ごとの販売動向を見ると、飲食の好調に加えて、月後半からの気温の上昇が追い風となって、婦人衣料が好調だったと回答したSCが多かった。