1月百貨店統計|売上高3%減の4703億円/増税後4カ月連続マイナス
日本百貨店協会発表の「百貨店売上高概況」によると、1月の売上高は4703億円と前年同月比3.1%減だった。調査対象店舗は前月から1社1店減り、75社207店舗。
1月の売上高は、前月より1.9ポイント改善したものの、3.1%減と4カ月連続マイナスとなった。記録的な暖冬で季節需要が減退し、主力の衣料品を中心に冬物商材が苦戦した。インバウンドは、春節が2019年は2月5日だったが、2020年は1月25日で月ズレがあったことで二桁増となった。しかし下旬からは新型コロナウイルスの影響で、国内外の集客・売上げともに厳しい商況となった。
顧客別では、国内市場(シェア93.3%)が4.5%減で、4カ月連続マイナスだ。
インバウンド(シェア6.7%)は売上高316億円の20.9%増で、4カ月ぶりに前年実績を上回った。
大都市の10都市では2.5%減、地方の10都市以外の地区でも4.6%減となった。
商品別では、主要5品目の中で、食料品(0.2%減)はほぼ前年並みとなった。下旬にスタートしたバレンタイン商戦が好調な滑り出しで、菓子(1.7%増)がプラス転換した。また、身のまわり品(1.4%減)と雑貨(1.5%減)だが、堅調な富裕層消費とインバウンド効果から、化粧品(0.5%増)と高額品(美・宝・貴/2.3%増)はともに4カ月ぶりに前年実績を超えた。衣料品(6.8%減)は天候与件から、コートを中心とした重衣料が苦戦したが、ジャケット、カットソー、ブラウスなど春物商材に動きが見られた。