3月家計調査統計|2人以上世帯支出前年比6%減/コロナ影響の消費顕著
総務省統計局発表の「家計調査報告」によれば、3月の2人以上の世帯の消費支出は29万2214 円と、前年同月比で物価変動の影響を取り除いた「実質」で6.0%の減少、額面通りの「名目」では5.5%の減少となった。
また2人以上の勤労者世帯の1世帯当たり実収入は、49万0589 円、前年同月比は実質1.5%の増加、名目2.0%の増収だ。
3月は新型コロナウイルス感染症が、国内で本格的な拡がりを見せた。2月27日に安倍晋三首相が小中高校の一斉休校を要請し、28日に文部科学省が通知した。休校や在宅勤務の広がりによる巣ごもり需要や外出自粛による影響を受け、消費行動に大きな影響が見られた。
品目別に前年同月比の名目を見ると、食料費では、食事代が28.1%減、飲酒代が51.9%減。反対にパスタは43.8%増、即席めんも37.8%増。トイレットペーパーは36.1%増、マスクやガーゼなど保健用消耗品は19.1%増。
買い溜め購買などの現象が家計調査に顕著に表れた。
交通・通信費も費目別に軒並み激減、ゲーム機175.6%増、ゲームソフト161.9%増、書籍も14.7%増。化粧品代は20%台の減少だった。
■消費行動に大きな影響が見られた主な品目