5月百貨店統計|月後半の営業再開で売上高65.6減とマイナス幅縮小
日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)発表の「百貨店売上概況」によると、5月の売上高は1515億円の前年同月比65.6%減。過去最大を記録した前月の72.8%減から7.2ポイント持ち直した。5月は緊急事態宣言のもと、全国の百貨店が営業自粛を余儀なくされたが、後半からは宣言の段階的解除を受けて、順次営業再開が進んだ。調査対象店舗は前月と同じく、73社203店舗。
顧客別ではシェア99.5%を占める国内市場が63.2%減で8カ月連続のマイナスだが、前月から7.4ポイント改善した。
インバウンドは、入国規制や臨時休業による免税カウンター閉鎖等を背景に、売上高97.5%減、購買客数99.3%減と、依然厳しい状況が続いている。
大都市の10都市では69.0%減、地方の10都市以外では56.8%減だった。
商品別では、外出自粛で巣ごもり消費の傾向が強まり、食料品や家庭用品が健闘した。また、衣料品や身のまわり品等のファッション商材では、羽織物、ブラウス、カットソー、パラソル、帽子などに動きが見られた。さらに、春のお祝いニーズからギフト関連も堅調だった。ネット通販の売上げも好調で、業績を下支えした。