6月外食産業統計｜客足戻り売上高78.1%に回復も居酒屋6割減

一般社団法人日本フードサービス協会(JF)によると、6月の外食全体の売上高は78.1%と前年を大きく下回った。

6月は、東京アラートの解除、全国的な県外移動自粛の解除に伴って飲食店の営業時間制限が撤廃されたことから、客足が戻り始めた。郊外・地方立地の店舗や食事を主体とする業態で回復の兆しが見えてきた一方で、都心部・繁華街立地、飲酒業態などは回復が遅れるなど、立地と業態によって大きな差が見られた。とくに「居酒屋・パブレストラン」の売上げは前年の４割に届かなかった。

ファーストフードでは店内飲食が回復する一方、4月、5月の売上げを支えてきたテイクアウト・デリバリー需要の一部が他業態に流れて、全体売上げは88.2％となった。

ファミリーレストランは、他業態と比べれば店内飲食の戻りが早く、引き続きテイクアウトにも力を入れた結果、全体売上は73.5％にまで回復した。

飲酒業態は、コロナ禍で法人需要が見込めず、個人客についても主力の繁華街立地での戻りが悪いなか、一部では集客の見込めない店舗の休業・閉店を予定している。「パブ・ビアホール」は売上げ34.2％、「居酒屋」は41.5％と、３月以降、壊滅的な状況が続いている。