7月家計調査統計|2人以上世帯の実収入9.2%増も感染再拡大で支出7.6%減
総務省統計局発表の「家計調査報告」によれば、7月の2人以上の世帯の消費支出は26万6897円と、物価変動の影響を取り除いた「実質」で前年同月比7.6%減少だった。前年実績を下回るのは消費税率を10%に引き上げた2019年10月から10カ月連続となる。
4月(11.1%減)と5月(16.2%減)は2桁台の減少だったが、5月25日に緊急事態宣言が解除されて6月は1.2%減まで回復していた。新型コロナウイルスの感染が再拡大した7月は前月から6.5%減少した。
また2人以上の勤労者世帯の1世帯当たり実収入は、前年同月比9.2%増の68万5717円だった。
費目別消費支出(2人以上世帯)では、「家具・家事用品」が16.6%増と大きく伸長した。「保険・医療」も4.2%増加した。一方、大きく支出が減少したのは、「教養娯楽」21.2%減、「被服及び履物」20.2%減、「交通・通信」19.6%減だった。
前年同月と比べた7月の消費行動で大きな影響が見られた主な品目は、「教養娯楽」のパック旅行費89.1%減、映画・演劇等入場料85.2%減、遊園地入場・乗物代71.1%減、文化施設入場料57.5%減だ。また、「交通・通信」の航空運賃86.9%減、鉄道運賃70.0%減、バス代57.9%減、有料道路料56.7%減も、外出自粛の傾向は続く。「食料」の飲酒代54.0%減は次第に回復してはいるが、まだまだ厳しい。
一方で、「保健医療」の保健用消耗品(マスクやガーゼ)は140.9%増と前月に続いて大幅増となった。巣ごもり需要から、「教養娯楽」のパソコン129.1%増、ゲームソフト40.3%増、「食料」のチューハイ・カクテル38.3%増も引き続き好調だった。