4月百貨店統計|売上高3778億円19.0%増/制限解除で客数18.7%増
(一社)日本百貨店協会(東京都中央区、村田善郎会長)が2022年4月の「百貨店売上概況」を発表した。調査対象は73社190店で、前月から変化なし。
4月の売上高は3778億2774万円で既存店前年同月比19.0%増、客数は18.7%増と、ともに二桁の伸びとなった。 なお、2019年比では売上高13.8%減、入店客数25.2%減。
前年の緊急事態宣言等による営業制限の反動に加え、先月下旬のまん延防止等重点措置解除に伴う外出機会の増加で、高額品や春夏物商材などが好調だった。3年ぶりに行動制限のないGW前半戦は多くの店舗で賑わいを見せ、各社が展開した各種イベントも好評だった。
顧客別では、国内市場18.6%増、インバウンドは47.6%増と、ともに前年実績を超えた。なお、インバウンドは、2019年比80.6%減と厳しい状況が続く。
地区別では、大都市全10地区で前年を超えて24.0%増と伸長した。とくに東京が27.0%増、大阪が41.3%増で好調だった。地方は北海道と東北を除く6地区で前年を上回り、6.9%増とプラスに転じた。
商品別では、主要5品目すべてでプラスとなった。ラグジュアリーブランドや時計・宝飾等の高額商材は引き続き好調で、特に、美術・宝飾・貴金属は2019年比20.5%増とコロナ前の水準を上回った。
衣料品では、気温上昇などから季節アイテムが好調だったほか、オケージョンニーズでフォーマルウェアも動いた。
食料品は、和洋菓子・惣菜を中心に好調で、一部店舗ではリニューアルによる改装効果も見受けられた。生鮮食品は野菜の価格高騰などもあり2.2%減と苦戦が続く。