6月外食統計|全体売上げは前年同月比111.8%・19年比103.5%
一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、近藤正樹会長)が6月の外食産業市場動向調査を発表した。調査企業数は229社、店舗数は3万6500店舗。ファストフードは2万1226店舗で全体の58.2%を占める。
6月の全体売上高は前年比で111.8%、19年比でも103.5%となった。
5月のコロナ5類移行やインバウンド需要の増加もあり、6月は外食消費がようやく回復基調に入ったが、店舗数は19年の水準に回復していない。とくに「パブ・居酒屋」はいまだ19年比68.6%となっている。
ファストフード業態の全体売上げは111.2%、19年比では115.6%。「洋風」は、期間限定の新商品が好評で、売上げ108.4%、「和風」は、一部でシニア層の店内飲食への戻りがあり、売上げ117.9%、「麺類」も、都心のビルインやSC立地店舗の回復基調などで、売上げ113.1%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、父の日前後の「回転寿司」が好調で、売上げ108.3%、「その他」は、月前半に気温が高く「アイスクリーム」が好調、また都心部の繁華街やSCへの人流が回復したことで、売上げ113.1%となった。
ファミリーレストラン業態の全体売上げは111.8%、19年比では93.9%。立地によっても異なるが、持ち直しの基調が継続しており、閉店時間を遅くする店舗も増えている。売上げは「洋風」111.9%、「和風」111.4%、「中華」111.6%。「焼き肉」は、各社で差があるものの、「郊外立地店」の一部は好調を維持、売上げは112.4%となった。
パブ・居酒屋業態の全体売上げは114.7%、19年比では売上げ66.1%、店舗数68.6%。夕方からの早い時間帯では、客足が19年を上回るところもある一方で、夜遅い時間の客足の戻りはまだ鈍い。
ディナーレストラン業態の全体売上げは113.0%、19年比では売上げ91.5%。インバウンドの回復が続き、団体客の宴会も少しずつ戻りはじめている。
喫茶業態の全体売上げは116.0%、19年比では売上げ96.7%。観光地を中心に、商業施設やオフィス街でも人流の回復が続いている。