4月商業統計|商業販売額53兆円2.0%増/小売販売額13兆円3.3%増
経済産業省大臣官房調査統計グループが2025年4月の「商業動態統計速報」を発表した。「商業」とは「小売業」と「卸売業」の総称であり、小売業・卸売業を営む企業と事業所・店舗の事業活動に関する動向を把握することを目的に調査される。
具体的には商業販売額の動向として、卸売業販売額と小売業販売額の動向、そして業態別の販売額の動向として百貨店・スーパー販売額、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの統計数値が発表される。
4月の商業販売額は52兆6870億円、前年同月比2.0%増加した。このうち、卸売業は39兆7620億円で1.4%増、小売業は12兆9250億円で3.3%増加した。なお、商業販売額の季節調整済前月比は0.1%低下した。卸売業は0.7%低下、小売業は0.5%上昇した。
以下、卸売業と小売業の動向を見ていく。
卸売業を業種別にみると農畜産物・水産物卸売業5.8%増、食料・飲料卸売業4.6%増、医薬品・化粧品卸売業2.2%増となった。一方、各種商品卸売業が10.6%減となった。
小売業を業種別にみると、自動車小売業が9.5%増、織物・衣服・身の回り品小売業が5.9%増、燃料小売業が4.4%増、医薬品・化粧品小売業4.1%増、飲食料品小売業1.7%増となった。各種商品小売業が5.2%減少した。
次に小売業の業態別動向を見る。
百貨店・スーパーの販売額は1兆8024億円で、2.7%の増加となった。内訳は、百貨店が4633億円の4.9%減、スーパーが1兆3391億円の5.6%増。
商品別にみると、衣料品は10.9%減、飲食料品は6.6%増、その他は1.8%増。
百貨店の動向として、主力商品の衣料品は5.9%減。内訳は身の回り品が14.2%減、紳士服・洋品が10.0%減、婦人・子供服・洋品が5.5%減、その他の衣料品が0.7%減となった。
飲食料品は0.1%増加。またその他は、家具が10.2%の減少、食堂・喫茶が4.5%減、家庭用電気機械器具が4.4%増、家庭用品が3.4%減少、その他の商品が1.5%減少となっ。
スーパーの動向として、主力商品である飲食料品は7.3%増だった。衣料品は不調で16.8%減。内訳は、紳士服・洋品が20.9%減、婦人・子供服・洋品が17.2%減、身の回り品が12.3%減、その他の衣料品が12.8%減、といずれも2桁マイナスだった。その他全体では4.3%増。
既存店では、百貨店・スーパーは1.5%増。百貨店は4.5%減、スーパーは3.9%増となった。
そしてコンビニエンスストアの商品販売額およびサービス売上高は、1兆0779億円で3.4%の増加。店舗数は5万6527店で前年同月より1.0%増えている。
商品別ではファーストフードおよび日配食品が3934億円で4.1%増、加工食品が3020億円で5.9%増、非食品が3376億円で1.9%増となった。商品販売額は1兆0331億円、3.9%増となった。また、サービス売上高は448億円、6.2%減少した。
以下に4月の専門店の販売額をまとめる。業態別の詳細は別項で報告する。
家電大型専門店の販売額は、3577億円1.1%増。⇒詳細
ドラッグストアの販売額は、7638億円・6.8%増。⇒詳細
ホームセンターの販売額は、3008億円・0.5%減。⇒詳細