11月外食統計|全店売上高8.7%増/FF・FR業態の支えで売上堅調
一般社団法人日本フードサービス協会(東京都港区、久志本京子会長)が2025年11月度の「外食産業市場動向調査」を発表した。調査企業数は221社、店舗数は3万6721店舗。このうちファーストフードは2万1356店舗で、全体の51.0%を占める。

11月の外食全体の売上げは前年同月比108.7%、客数 104.2%、客単価は104.4%だった。店舗数は100.9%。11月は前年より土日祝日数の多い曜日まわりとなり、FF業態やレストラン業態の客数を押し上げた。インバウンド需要は中国からの団体客の予約キャンセルが見られたものの、全体としてはおおむね堅調だった。

ファーストフード業態の売上げは108.8%。「洋風」は期間限定商品やお得なランチのキャンペーンなどによる集客で、売上108.8%。「和風」は、新メニューの好評と値引きキャンペーンによる集客増で、売上114.1%。「麺類」は、気温の低下とともにラーメン業態が好調で、売上105.7%。
ファミリーレストラン業態の売上げは109.4%。「洋風」は、低価格業態の好調とメディア露出よる集客増もあり、売上110.8%。「和風」は、温かい鍋メニューなどが好評で、売上108.6%。「中華」は、値引きクーポンやお得なランチメニューで、売上108.5%と好調。
パブ・居酒屋業態は、平日の少ない曜日まわりと、一部で中国人訪日客の予約キャンセルが影響したことに加えて、忘年
会シーズンを控えて客足があまり伸びなかったこともあり、客数は前年並み、売上は103.0%となった。
ディナーレストラン業態は、引き続き好調な平日ランチや週末の集客が増加し、売上は109.2%。中国からは団体客のキャンセルが見られたものの、個人客は比較的堅調で、他地域からのインバウンドの好調もあり、11月の影響は限定的だった。
喫茶業態は、客単価の上昇で、売上は109.8%となったものの、客数は前年割れとなった。万博終了後、人の流れが変わったのか、近畿圏の一部では客数が大きく減ったところもあった。
