【7月SC】5カ月ぶりに既存SC1.4%増、仙台市はイオンモール改装効果で12.2%増
一般社団法人日本ショッピングセンター協会から7月のショッピングセンター(SC)販売統計調査が発表された。サンプル数は6月より4カ所減少して511SC。
7月の既存SCの売上高は5488億5040万円で、前年同月比1.4%増となり、5カ月ぶりにプラスとなった。テナントは4308億7857万円でプラス1.7%、キーテナントは1179億7183万円でプラス0.2%と、両者ともプラスとなった。
業種別にみると、その中で好調だったのは、テナントが飲食、サービス。キーテナントは食品関連。不調だったのは今月も共に婦人衣料だった。しかし、テナントの中には婦人衣料は好調だったと回答した店舗も増加し、反対に不調だったとの回答は減少している。改善の兆しがみられた。
立地別・構成別の下記表を見ると、中都市の総合及び、キーテナントがマイナス計上となっているが、他はプラスとなっている。(表-1参照)
(表はすべて一般社団法人日本ショッピングセンター協会「SC販売統計調査報告2016年7月」より)
立地別・地域別の表-2を 見ると、総合はプラス1.4%。北海道、北陸、四国の3地域がマイナスだったが、他はプラスとなった。特に九州・沖縄は熊本地震復興の需要の影響で5.6%と前年を大きく上回った。
都市規模別・地域別で見てみると、政令指定都市は「総合」で1.5%。
プラスだったのは仙台市12.2%、北九州市12.1%、神戸市7.3%、大阪市3.9%、広島市2.4%、福岡市1.5%、東京区部1.2%、名古屋市1.2%、横浜市1.1%、京都市0.7%と10都市。
仙台市は前年同月比12.2%と大きくプラスとなっているが、これはリニューアル効果。7月15日にイオンモール富谷が大規模リニューアルオープンしたことが大きく影響している。北九州市の12.1%は、昨年一部ショッピングセンターで改装工事のためクローズしていた店舗があり、数字が落ちていた反動によるものである。
一方、マイナスは札幌市▲1.5%、川崎市▲4.5%、千葉市▲8.2%の3都市だった。千葉市が大きくマイナスとなったのは、一部ショッピングセンターで昨年リニューアルのため大きく売上げが伸びた反動によるものである。
その他の地域(政令都市を含まない地域)は「総合」で1.3%。
その中でプラスだったのは、九州・沖縄7.0%、中国3.1%、東北1.4%、関東1.2%、近畿1.2%の5都市。一方、マイナスは中部▲0.1%、四国▲0.6%、北陸▲1.0%、北海道▲2.4という結果だった。
政令指定都市は1.5%、政令都市を含まない地域は1.3%と共にプラスとなった。
毎日報告している7月の業態別既存店実績は
食品スーパーマーケット 1.4%
コンビニエンスストア 0.3%
総合スーパー 0.2%
百貨店 ▲0.1%
ショッピングセンターも1.4%プラスとなり、百貨店だけがマイナスとなった。
7月が好調だった要因の一つは、昨年と比べて土日の合計が2日多かったこと。これはスーパーマーケットも同じ理由でプラス要因にあげている。そして7月はリニューアルがプラスマイナスに大きく関わった。また七夕祭りの開催などにより、近隣の商業施設も来客数が増えて、売上げがアップしたとの報告もされている。ショッピングセンターにとって地域のイベントは集客数増加に大きく影響を及ぼす。七夕祭りというと仙台市だが、こちらの開催は8月6日から3日間。8月の仙台市の売上げにも期待がかかる。
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