【8月コンビニ】台風にも負けず夏物商材好調で既存店売上高0.6%増
コンビニエンスストアの8月「統計調査月報」が、日本フランチャイズチェーン協会から発表された。
8月は台風が相次いで接近及び上陸したことにより、降水量が多く、来店客数に影響を及ぼした。しかし、雨が多かったにもかかわらず平均気温は高かったため、冷やし麺や飲料、アイスクリームなどの夏物商材の売上げが伸びた。また淹れたてコーヒーを含むカウンター商材も相変わらず好調に推移しており、売上高は全店、既存店ともにプラスとなった。
8月の実績結果は以下のとおり。
店舗売上高は、既存店ベースで8693億9300万円。前年同期比プラス0.6%で3カ月連続のプラス。全店ベースでは、9531億7100万円でプラス3.0%となり、こちらは42カ月連続で増加となった。
店舗数は全店ベースで5万4413店(プラス1.8%)。前年8月の店舗数は5万3432店だから、1年で981店舗の増加となる。単純計算では1店当たりの月商は約1752万円、日販は約57万円である。
来店客数は、既存店が14億1920万人(▲0.6%)で、6カ月連続のマイナス。全店では、15億3168万人(プラス1.6%)と、65カ月連続で増加となった。1店当たりの月間来店客数はおよそ2万8100人。1日では約906人となる。
平均客単価は、既存店612.6円(プラス1.2%)。全店では、622.3円(プラス1.3%)となり、ともに17カ月連続のプラスとなった。
既存店ベースの商品分野別構成比と売上高前年同月比は、次のとおり。
日配食品36.1%(プラス0.2%)
加工食品28.5%(プラス1.2%)
非食品30.0%(プラス0.3%)
サービス5.4%(プラス1.7%)
すべてのカテゴリーでプラスを計上した。
大手コンビニ3社の8月の概況は以下のとおり(%は前年同月比)。
セブン‐イレブン・ジャパン
総店舗数1万9044店
既存店売上高、プラス1.3%
全店売上高、プラス4.5%
ローソン
総店舗数1万2606店
既存店売上高、プラス0.7%
全店売上高、プラス4.7%
既存店客数、882人、▲0.4%
既存店客単価、600円、プラス1.0%
ファミリーマート
総店舗数1万1070店
既存店日販売上高、プラス1.4%
全店売上高、プラス5.3%
既存店客数、▲0.6%
既存店客単価、プラス2.0%
8月の既存店売上高前年比は、ファミリーマート1.4%、セブン‐イレブン1.3%、ローソン0.7%と、3社ともプラスとなり、順位は前月7月と同じだ。
好調に推移しているファミリーマートは、9月1日、ユニーグループ・ホールディングスと経営統合した。これによりユニーGHD傘下のサークルKサンクスと組むこととなり、店舗数ではセブン-イレブンに次ぎ、国内第2位となる。またココストアの店舗も年内にファミリーマートへと転換することになっており、店舗数は確実に増え続ける。
一方、ローソンは 9月16日に三菱商事の子会社化を正式発表した。今後は、三菱商事グループの持つ原材料調達力を活かし商品開発力を高めたり、不動産や金融などのノウハウも活用する方針を打ち立てている。三菱商事グループと一体となって上位2社を追うこととなる。
トップを走るセブン‐イレブンにファミリーマートとローソンがどう迫るか。9月に起きたこの経営統合や子会社化は今後どう影響してゆくのだろうか。
ちなみに8月の調査対象企業は、(株)サークルKサンクス、(株)スリーエフ、(株)セイコーマート、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ(株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、そして(株)ローソンの9社である。
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