イオンリテールnews|HACCP対応に向け「IoTクラウドシステム」導入
イオンリテール(株)(千葉市美浜区、岡崎双一社長)は、2018年6月に公布されたHACCP(ハサップ)に基づく食品衛生管理の制度化への対応を強化するために、IoTを活用したクラウドシステムを導入する。これにより、業務は省力化され、店舗での食品調理加工工程や商品管理に関わる衛生情報の効率的な記録と一元管理が可能になる。
[システム概要図]
20年6月までに施行される改正食品衛生管理法では、原則としてすべての食品等事業者(小売業・外食などを含む)に、国際的に推奨されるHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)に沿った衛生管理が求められる。
しかし店舗での必要なデータの記録・管理は手書きの帳票形式のため、記録記入時間、帳票管理に相当な労力が割かれている。
このシステムでは、クラウド上で一元管理することで、国内に展開する店舗すべての情報を管理者が同じ条件で、タイムリーに確認できる。また商品管理で重要な記録となる冷凍・冷蔵機器の温度管理についても、機器メーカーと連携できる。それによって、温度帯の区別なく、すべてを同じ画面に表示させ、イオンリテールの商品管理ルール情報と合わせて、適切な管理ができる。冷凍・冷蔵機器の温度管理も、各機器メーカーと連携して、自社の商品管理ルール情報を取り込みながら、すべてを同じ画面で見ることができる。
またIoTクラウドシステムを導入した場合、店舗では従来作業時間と比較して、約50%の省力化が見込める。
すでに「イオンスタイル仙台卸町(宮城県仙台市)」「イオンスタイル水戸下市(茨城県水戸市)」「イオンスタイル津南(三重県津市)に導入されているが、2020年6月までに、本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」約400店舗での展開を目指す。