パルコnews|POPのデジタル化で視認性30%以上UP/労務時間の削減効果も
(株)パルコデジタルマーケティング(東京都渋谷区、守永史朗社長)は、2月9日(木)、同社が提供する「視線計測機能付きデジタル POP」を用いたPoC(概念実証)において、店頭POPのデジタル化で「視認性が30%以上アップ」かつ「制作労務を1企画5時間削減」できるという検証結果が得られたことを発表した。
実証実験は、2022年9月8日(木)から11月21日(月)まで、吉祥寺PARCO内の8ショップで実施した。店頭デジタルPOPには21インチモニター+スタンド8台、レジ横デジタルPOPには10インチモニター3台、また視線計測カメラ3台を設置した。
検証テーマは次の2つ。
まずは販促ツールの視認調査だ。デジタルPOPと紙POP上部に設置した視線計測カメラにより、紙POPとデジタルPOPの視認数を測定し、紙とデジタルの有用性を検証する。デジタルPOPだからできる、リッチコンテンツによる視認効果の向上を確認した。
次は、販促ツールの制作業務削減だ。デジタルPOPを導入することで、ツール制作業務を中心に労務削減効果を検証した。事前に担当業務の棚卸を行い制作にかかる工数を試算した結果、デジタルPOPに切替えることで、1企画5時間程度の業務削減が期待された。
検証の結果、各拠点で、紙よりもデジタルPOPの方が30%以上多く見られるという結果が得られた。具体的には、紙では1日827人だったが、デジタルでは1128人と視認数が36%アップした。
また、セール期など原稿作成から設置まで9時間以上かかっていた紙POP制作業務が、デジタルPOPに切替えることで、1企画あたり5時間の業務削減が見込めることを確認した。
吉祥寺 PARCO 担当者は次のようにコメントしている。
「PoCの期間中、店頭POPをデジタル化したことで、紙POPの制作業務の短縮と設置業務がなくなり、業務時間の削減効果を実感しました。こうしたルーティン業務を省力化することで、新しい企画の時間に充てることができると考えます」
今回のPoCにより、デジタルPOPは紙POPより視認性が高まり、現場の業務負荷も削減できることが確認できた。デジタルPOP1台で1日平均500名、月間延べ1万5000名程度のお客にコンテンツを見てもらうことができる。今後はリアル店舗が「メディア」としても重要な役割を担えることが期待できる。