ウォルマートnews|’19年1月期総収入5144億ドル・純利益減/ECは4割増

ウォルマート(アーカンソー州、ダグ・マクミロン社長)は、1月31日に終了した2019年1月期の第4四半期と通期の決算を速報した。

第4四半期の総収入は1387億9300万ドル(1ドル100円換算で13兆8793億円)で、これは前年同期比で1.9%の増加だ。営業利益は60億6700万ドル(6067億円)で35.8%、純利益が36億8700万ドル(3687億円)で69.5%の大幅増益となった。ただし、昨年の第4四半期は事業再編などの経費が嵩んだことによって大幅に利益が下がっているため、一昨年の水準に戻した形だ。

2019年度の通期決算では総収入5144億0500万ドル(51兆4405億円)で前年比プラス2.8%。内訳は売上高が5103億2900万ドル、サムズクラブの会員費などを含む雑収入が40億7600万ドル。営業利益は219億5700万ドル(2兆1957億円)で7.4%増加したものの、純利益が66億7000万ドル(6670億円)で32.4%の減益。残念ながら4年連続の純利益減だ。

今期の収益性の詳細は以下の通り。

総資本経常利益率(ROA) 5.20%
総資本回転率 2.3回
経常利益率 2.20%
営業利益率 4.30%
売上総利益率[粗利益率] 24.50%
経費率 20.80%
自己資本構成比率 33.10%
自己資本当期純利益率(ROE) 9.20%

次に事業別に見ていく。ウォルマートの事業はUS部門、国際部門とサムズクラブ部門に分けられる。

アメリカのウォルマートUSは3317億ドルで4.1%プラス。既存店売上高でも3.6%増加している。eコマースの売上高は前年比40%という驚くべき数値で伸びている。スーパーセンター、ディスカウントストア、スーパーマーケットのネイバーフッドマーケットなどの店舗では、オンラインで注文を受けた商品のピックアップや宅配が加速している。2018年度は約1000カ所のピックアップ店舗を追加した。

ウォルマート・インターナショナルは1208億ドルで2.3%増、営業利益49億ドルで6.6%減。

メンバーシップホールセールクラブのサムズクラブは578億ドルで2.3%のマイナス、営業利益は15億ドルでプラス66.1%。サムズクラブの既存店売上高は3.8%伸長した。

ウォルマートはさまざまな取り組みを行っている。キャッシャーレス店舗「サムズクラブ・ナウ」の出店、「スキャン&ゴー」アプリや店内にeコマース端末を導入するなど、新たな技術に投資している。グロサリー配達にも力を注ぐ。Udelv社との自動運転バンの実験や、フォードとの提携を発表している。また、グロサリー配達サービス「Spark Delivery」との共同テストも開始した。

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