アメリカ小売業news|大手チェーンが続々とBLM(「黒人の命は大切」運動)支持
ジョージ・フロイド氏の殺害が発端となった抗議デモは6月7日で14日目となったが、アメリカだけではなくイギリス、ドイツ、フランスなどヨーロッパをはじめ、オーストラリア、メキシコなど世界中に広がっている。
このデモはCOVID-19の感染拡大とともに国民全体に大きな影響を与えており、小売業界にも波紋が広がっている。
全米小売業協会(National Retail Federation:NRF)によると、就労者の4人に1人に相当する4200万人が小売業界で働いており、GDPに対して年間2.6兆ドル(1ドル100円換算で260兆円)貢献している。
小売業は最も多彩な人種を社員にもつ業界の一つということになるが、今回の問題は企業として真剣に取り組むべきだと考えている経営者は多い。多くの大手小売業のCEOが声明を出している。
例えばウォルマートのダグ・マクミランCEOは、今年初めてバーチャルで行われた年次総会で、ウォルマート基金と協力して1億ドルを人種差別撤廃のために寄託すると発表した。
アマゾンのジェブ・ベゾスCEOは人権団体などに1000万ドルを寄付し、インスタグラムでBLM(Black Lives Matter、「黒人の命は大切だ」という意味で、アフリカ系アメリカ人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える、国際的な運動)の支持を表明している。
ターゲットは1000万ドルを人権団体などに寄託してBLMをサポートすることを発表した。
クローガーのロドニー・マクマレンCEOは500万ドルの基金設立とBLM支持をユーチューブで発表した。
ホーム・デポは100万ドルを人権団体に寄付し、ロウズのマービン・エリソンCEOは、問題解決への取り組みをツイートした。
アルバートソンは、暴動で被害を受けた店舗を速やかに再開し、企業として問題解決にあたると発表した。
イートジス・コムによると、ファーストフードチェーンのタコベル、マクドナルド、スターバックス、シェイクシャック、ベン&ジェリーズ、&ピザ、スイートグリーン、ジャンバジュースなどもBLM支持を表明している。