ウォルマートnews|21年度営業収益57兆円・2.4%増/US部門の好調続く
ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)は、1月31日で終了した2022年1月期の第4四半期と通期決算を発表した。
第4四半期の売上高は1515億2500万ドル(1ドル100円換算で15兆1525億円)で前年同期比0.4%の増加、サムズクラブ会員費などを含む営業収益は1528億7100万ドル(15兆2871億円)で0.5%増加した。営業利益は58億8700万ドル(5887億円)で7.3%増、純利益は35億6200万ドル(前年同期は純損失20億9100万ドル)だった。
部門別では、ウォルマートUSの売上高は1052億7900ドルで5.7%増、営業利益は51億8300万ドルで0.3%増。国内のガソリン販売を除く既存店売上高は5.6%増、客数は3.1%増、客単価は2.4%増。eコマースは0.8%増(2019年比では70%増)だった。
国際部門は売上高が269億9700万ドルで22.6%減、営業利益が8億3200万ドルで13.7%減と前年度の子会社売却(日本の西友とイギリスのアズダ)による影響が続くものの、メキシコ、中国、そしてインドでは成長している。
会員制ホールセールクラブのサムズクラブは売上高が192億4900万ドルで16.5%増、営業利益は5億4900万ドルで41.1%増だった。ガソリン販売を除く既存店売上高は10.4%増、客数が7.0%増、客単価が3.2%増となった。サムズクラブの会員費収入は9.1%増加した。
そして通期の売上高は5677億6200万ドル(1ドル100円換算で56兆7762億円)で前年比2.3%増、営業収益は5727億5400万ドル(57兆2754億円)で2.4%増加した。営業利益は259億4200万ドル(2兆5942億円)で15.1%増、純利益は136億7300万ドル(1兆3673億円)で1.2%増となり、増収増益となった。
部門別では、ウォルマートUSの売上高は3932億4700ドルで6.3%増、営業利益は215億8700万ドルで12.9%増。国内のガソリン販売を除く既存店売上高は6.4%増(2019年比では15.0%増)、eコマースは11%増(2019年比では90%増)と好調だった。
国際部門は売上高が1009億5900万ドルで16.8%減、営業利益が37億5800万ドルで2.7%増。
サムズクラブは売上高が735億5600万ドルで15.1%増、営業利益は22億5900万ドルで18.5%増加した。ガソリン販売を除く既存店売上高は9.8%増(2019年比では21.6%増)。会員費による収入は11.3%の増加となった。
ウォルマートは2022年1月31日時点で、アメリカ国内にスーパーセンター3571店、ネイバーフッドマーケット683店、ディスカウントストア371店、小型店など106店、コンビニエンスストア8店、そしてサムズクラブ600店の計5342店、海外に5224店、合計1万0566店舗を展開している。24カ国に48のバナーで運営しており、従業員数はアメリカで160万人、世界では220万人を抱える。
ウォルマートはFortune誌「Global500」で8年連続世界一を獲得する小売り王者だが、通期伸び率21.7%のEC王者アマゾンによる猛追を受ける。しかし、オンライン注文の店舗ピックアップはもちろん、ワクチン接種、野菜の店内栽培に至るまで、リアル店舗の強みを活かすさまざまな取り組みをする。もちろん、EC対応にも余念はない。SMSで簡単に注文できる「Text to Shop」や、自宅内まで注文品を届ける「InHome Delivery」などサービスを強化する。そのポジションに甘んじることはない。