ウォルグリーンnews|年商1391億ドル4.8%増・純損失35億ドル/CEO退任

ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(イリノイ州ディアフィールド、ジンジャー・グラハム暫定CEO)は、8月31日で終了した2023年8月期の通期決算を発表した。

第4四半期の売上高は354億2200万ドル(参考:1ドル150円換算で5兆3133億円)で前年同期比9.2%増、営業損失は4億5000万ドル(675億円、前年同期は8億2200万ドルの営業損失)、純損失は2億0800万ドル(312億円、前年同期は5億0100万ドルの純損失)で増収減益となった。

主要部門のU.S. Retail Pharmacy(米国内ドラッグストア)は売上高が276億6600万ドルで3.7%増加、既存店では5.7%増加した。調剤部門の売上げは6.4%増加し、既存店ベースでは9.2%増加した。

処方箋枚数は既存店ベースで0.9%の微増だったが、予防接種関連の処方箋を除くと、1.6%増加している。第4四半期の予防接種を含む処方箋総枚数は30日分換算で2億9700万枚だった。小売り部門の売上高は4.3%減、既存店でも3.3%減少した。新型コロナ検査キットの販売数減少が大きく響いている。

そして通期業績は、売上高が1390億8100万ドル(20兆8622億円)で前年同期比4.8%増、営業損失は68億8200万ドル(1兆0323億円、前年度は13億8700万ドルの営業利益)、純損失は35億2800万ドル(5292億円、前年度は40億6500万ドルの純利益)となった。

米国および海外の小売薬局部門の売上げ増加や、米国のヘルスケア部門が売上増に貢献している。一方、利益面でのマイナスはオピオイド関連訴訟による賠償金の支払いや、前年度のVillageMDおよびShields Health Solutionsへの投資による利益が重なったことへの反動、新型コロナ関連事業の減少などを要因として挙げている。

部門別では、主要部門のU.S. Retail Pharmacy(米国ドラッグストア部門)は年間売上高が1103億1400万ドルで1.1%増、International(海外部門)が221億9800万ドルで1.7%増、U.S. Healthcare(米国ヘルスケア部門)が65億7000万ドルで266.0%増となった。

なお、同社のロザリンド・ブルーワーCEOはアメリカの大手企業でもまだ数の少ない黒人女性CEOとして注目されていたが、9月1日付で退任を発表している。退任は双方の合意に基づく決定だが、詳細は明らかにされていない。現在はグラハム取締役が暫定CEOに就任している。


<ロザリンド・ブルーワー前CEO>

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