米国20業種294社「2016年顧客経験」1位はパブリックス
調査・コンサルティング会社のテムキン(Temkin)グループが、「2016年顧客経験」のランキングを発表した。この調査は2016年1月に、1万人の顧客を対象に、20業種294社についてオンラインで調査したもの。
業種は、次の通り。小売り及びファストフード関連のみ調査対象企業を表記した。
•航空会社
•自動車ディーラー
•銀行
•コンピュータ&タブレットメーカー
•クレジット会社
•ファストフード
Arby’s, Baskin Robbins, Burger King, Chick-fil-A, Dairy Queen, Domino’s, Dunkin’ Donuts,
Hardees, IHOP, Jack in the Box, KFC, Little Caesar’s, McDonalds, Pizza Hut,
Sonic Drive-In, Starbucks, Subway,Taco Bell, Wendy’s
•医療関連
•ホテルチェーン
•保険会社
•インターネットサービスプロバイダ
•投資会社
•大手家電メーカー
•宅配サービス
•レンタカー会社
•小売業チェーン(スーパーマーケット以外)
7-Eleven, Ace Hardware, Advance Auto Parts,Amazon.com, Apple Retail Store, AutoZone,
Barnes & Noble, Bed Bath & Beyond, Best Buy, BJ’s Wholesale Club, Costco, CVS, Dollar General, Dollar Tree, eBay, Family Dollar, Foot Locker, GameStop, Gap, Home Depot,JCPenney, Kmart, Kohl’s, Lowe’s, Macy’s, Marshalls, Michael’s, Nordstrom, O’Reilly Auto Parts, Office Depot, OfficeMax, Old Navy,PetSmart, QVC, RadioShack, Rite Aid, Ross, Sam’s Club, Sears, Staples,
T.J. Maxx, Target, Toys ‘R’ Us, True Value, Wal-Mart, Walgreens
•スーパーマーケット
Albertsons, Aldi, Food Lion, Giant Eagle, H-E-B, Hannaford, Hy-Vee, Kroger,Piggly Wiggly,
Publix, Safeway, Save-a-Lot, ShopRite, Stop & Shop, Trader Joe’s, Vons, Wawa Food Markets,
Wegmans, Whole Foods, Winn-Dixie
•ソフトウェアベンダー
•TVサービスプロバイダ
•小包配送業者
•電気・ガス・水道等事業会社
•ワイヤレス通信
調査は「Success」「Effort」「Emotion」3つの設問に答えてもらい、それを1~7の独自基準で数値化する。ランキングしている。「Success」は、希望(したいこと)が適ったか、あるいはできなかったか、「Effort」は、簡単にできたか、あるいは難しかったか、「Emotion」は、快適にできたか、あるいは動揺したり不快なことがあったか。(Temkin公式サイトより)
2016年の堂々の1位に輝いたのはパブリックス。これは2015年に続き2年連続。
スーパーマーケットは日常の買物に利用されているだけに、10位以内に5社がランクインし、利用経験の満足度が高いという結果となっている。
2016順位
|
2015順位 | 企業名 | 業種 | 顧客満足 |
1
|
1
|
Publix
|
スーパーマーケット | 81% |
2 |
2
|
H-E-B
|
スーパーマーケット | 79% |
3 |
105
|
True Value
|
ホームセンター | 78% |
3 |
4
|
Chick-fil-A
|
ファストフード | 78% |
3 |
-
|
Save-a-Lot
|
スーパーマーケット | 78% |
3 |
22
|
Kroger
|
スーパーマーケット | 78% |
7 |
8
|
A credit union
|
銀行 | 77% |
7 |
41
|
Wegmans
|
スーパーマーケット | 77% |
9 |
22
|
O’Reilly Auto Part
|
カー用品専門店 | 76% |
9 |
4
|
Amazon.com
|
オンラインストア | 76% |
アメリカでは「経験価値マーケティング」が重要視されている。製品やサービスそのものの物質的・金銭的な価値ではなく、顧客の利用経験を通じて得られる感動、満足感といった心理的・感覚的な価値を指す。Bernd H. Schmitt(バーンド・H.シュミット)が提唱した概念で、カスタマー・エクスペリエンス(Customer Experience)ともいわれる。
シュミットは、経験価値には以下の5つの側面があるとしている。
SENSE(感覚的経験価値) 視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感を通じた経験
FEEL(情緒的経験価値) 顧客の感情に訴えかける経験
THINK(創造的・認知的経験価値) 顧客の知性や好奇心に訴えかける経験
ACT(肉体的経験価値とライフスタイル全般) 新たなライフスタイルなどの発見
RELATE(準拠集団や文化との関連づけ) 特定の文化やグループの一員であるという感覚
カスタマーエクスペリエンスを高めることによって、顧客はわが店のわが社のロイヤルカスタマーとなってくれる。
「Experience Ratings」は日本の小売りサービス業にとっても注目のランキングなのである。
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