ウォルマート2017年1月決算は0.8%増収▲7.2%減益、Eコマース3割激増

ウォルマートの決算は1月31日締めだが、2017年1月期の第4四半期と通年の業績が発表された。
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第4四半期の総収入は1309億ドル(1ドル100円換算で13兆900億円、前年比3.0%増)。純利益は37億5700万ドル(3757億円、17.9%減)。つまり増収減益。

事業部門別には、ウォルマートUSが既存店売上高1.8%増。このうち客数は0.7%増加し、客単価は0.1%減少。食品スーパーマーケットのネイバーフッドマーケットは既存店5.3%増で、好調。電子コマースは買収したジェット・コムを含んで、売上高で29.0%増、販売数で36.1%増。こちらは絶好調。

通年では総収入が4813億ドル(48兆1300億円、0.8%増)、純利益は136億ドル(1兆3600億円、7.2%減)だった。つまり微増収減益。

ウォルマートUSでは、新しいテクノロジーとアプリを使って顧客ニーズに応えている。リアルタイムの在庫管理も改善され、在庫額は既存店ベースで前年度比7%減少した。

社員のトレーニングも進んでおり、この秋までに22万5000人の部門長とスーパーバイザーの研修を済ませる。

フロリダとテキサスの両州でスキャン&ゴーや、オンライン注文ができるタッチスクリーンを導入したスーパーセンターを2店開店した。

売価への投資、つまりディスカウントも続けられている。その結果、客数の増加となった。

国際部門も堅調である。とくにウォルメックスは既存店売上げを7%増加させた。

サムズ・クラブは既存店売上高が改善された。ブリューワーの辞任後、ベテランのジョン・ファーナーがCEOに就任した。

電子コマースには多くの投資が行われた。米国内では、売上高ではアマゾンに次いで2番目、顧客配達数ではトップ3に入っている。昨年買収したジェット・コムCEOマーク・ロアは品揃えの拡大などの改革を進めていて、すでに3500万SKUに増加した。また、2日間配達の最低購入額を35ドルに引き下げ、それが売上高増加に貢献している。

シューバイやムースジョー、ヘイニードルなどの電子コマースを買収したが、それぞれのサイトの専門知識は高まり、アップケールな商品在庫ノウハウも向上した。ジェット・コムとウォルマートUSの連携は、ピックアップの時間を短縮し、即日ピックアップの品揃えが格段に増えた。

最後にダグ・マクミロンCEOのコメント。
「われわれは、明確な戦略に基づいて進んでいる。他社にはない、店舗とデジタルで顧客に値打ちを提供できるユニークな小売業である。ビジネス全体で成長する勢いをもちつつ新年度を迎えた。まだやるべきことはあるが、顧客に最も信頼される小売業として、社員に機会を与え、株主に結果を提供するために正しい道を進んでいると信じている」

検索ワード; Walmart Sams Jet シューバイ ムースジョー ヘイニードル

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