ステープルズnews|投資会社シカモア・パートナーズに69億ドルで買収される

オフィスサプライ・チェーンのトップ企業ステープルズがいよいよ売却される。

買収するのは投資家グループのシカモア・パートナーズで、69億ドル(1ドル100円換算で6900億円)の投資額となる。買収額は1株当たり10ドル25セントで、今年末までに終了する予定。

2017年1月決算で、年商182億4700万ドル(1兆8247億円)は前年比マイナス2.8%。純損失は14億9700万ドル(1497億円)と業績は底をついていた。それでも店舗数は1583店の4ケタチェーンである。

ステープルズ(Staples)は1986年、マサチューセッツ州ブライトンで創業したオフィス用品店だ。1989年には、Staples Directというカタログ商品発送サービスを開始し、成長を遂げる。1990年代にはアメリカ西部に進出を始め、さらにカナダ、イギリス、ドイツなどヨーロッパのマーケットに進出。
1999年には1000店舗目をジョージア州にオープン。さらに2001年、オフィスサプライ・チェーンで初めてEコマースサイトを立ち上げる。そして2002年、世界最大のオフィスサプライ・チェーンに登りつめ、ラテン・アメリカや中国のマーケットに進出。2007年には、2000店舗目がインドにオープン。

しかし2014年には業績が悪化し、225店舗の店舗閉鎖を発表。2015年2月、業界2位のオフィスデポの買収を発表するが、連邦取引委員会から差し止め請求され、2016年5月、正式に却下される。そして2017年6月、買収されるというニュース。

オフィスサプライ・チェーンは、文具業種店を駆逐して、カテゴリーキラーとして競争優位に立っていたが、ウォルマート、ターゲット、コストコなど、総合品揃え小売業のパワーに押され、さらにAmazonなどEコマースにマーケットを奪われ、決定的な窮地に陥った。

第3位のオフィスマックスは第2位のオフィスデポに吸収され、ステープルズはそのオフィスデポを買収して、唯一最大のオフィスサプライ・チェーンとしてのサバイバルを画策するも、それが連邦取引委員会から却下されて、自主的な生き残りの道を断たれた。今後は、投資会社傘下の私企業として、赤字解消を果たしながら、サバイバルすることになる。

検索ワード:ステープルズ オフィスサプライ オフィスデポ オフィスマックス

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