6月訪日外客数統計|6月過去最高234万人/上半期累計も過去最高1375万人

日本政府観光局(JNTO)から6月の訪日外客数が発表された。
訪日外客数は234万7000人で、前年6月比18.2%増。2016年の198万6000人を約36万人上回り、6月としては過去最高を記録した。2017年1月から6月までの上半期の累計もまた過去最高の1375万7000人となった。

主な増加要因は、断食明けや大祭休暇、学校休暇の時期と重なったこと。それに合わせて実施したプロモーション効果。また、訪日クルーズ、チャーター便の就航による需要も大きかった。とくに韓国市場は60%を超える伸びで、これは座席供給量の拡大による。

[東アジア]台湾は単月として過去最高、ほかの3カ国は6月として過去最高を記録した。

韓国―56万8900人(63.8増)。格安航空を中心とした増便で座席供給量が拡大したこと。また昨年4月の熊本地震の反動により、60%超えとなった。
中国―58万7200人(0.8%増)。ビザの発給要件が5月8日より緩和されたことやプロモーション効果でプラスとなった。しかし、昨2016年は6月だった端午節が5月にずれたことで伸び率は微増だった。
台湾―43万3600人(9.0%増)。クルーズ船の寄港数の増加、定期便の増便、地方へのチャーター便の運航などで訪日需要を取り込んだ。
香港―20万1800人(23.7%増)。格安航空の旅行パックや座席供給量の増加が大きい。また他国に比べて安全な国としての評価から訪日意欲が高まった。

[東南アジア]インド以外は6月として過去最高。

6月として過去最高を記録したのは、タイ5万1800人(8.1%増)、シンガポール3万6300人(11.4%増)、マレーシア3万人(43.7%)、インドネシア3万8300人(67.3%増)、フィリピン3万1500人(14.0%増)、ベトナム2万1900人(30.9%増)の6カ国で、インドだけがマイナス。
伸び率の大きかったインドネシアとマレーシアは、断食明け大祭休暇が昨2016年の7月から6月に前倒しされたためだ。またベトナムも30.9%と大きく伸びた。学校休暇による家族旅行や報奨旅行の増加、フック首相の日本公式訪問団の来日、ハノイ~関西線の座席供給量の拡大など増加要因がいくつも重なった。
一方、インドは1万0600人、13.3%減と2013年10月以来のマイナスとなった。これは昨2016年の6月にライオンズクラブの国際大会が福岡で開催され、インドから多数参加したことに対する反動である。

[豪州・北米]3カ国すべて6月としては過去最高を記録した。

オーストラリア3万2500人(7.6%増)、アメリカ13万8000人(10.1%増)、カナダ2万0200人(6.8%増)。各国とも訪日旅行のプロモーションや、メディアにより日本の認知度が上がったことなどが理由。それに加え、カナダはエアカナダの夏季増便で路線が拡充したことがプラス要因となった。

[欧州]イギリス・フランスは減少

6月としては過去最高を記録したのは、ドイツ1万2800人(6.4%増)、イタリア8300人(2.5%増)、ロシア5600人(58.0%増)、スペイン6500人(7.2%増)の4カ国。ドイツは経済の好況が旅行意欲を高めている。長距離旅行希望者が多く、日本を選択する機会が増えている。ロシアは、1月からビザの発給要件が緩和したことによる効果が継続しており、58.0%と高い伸びだ。
一方マイナスだったのは2カ国で、イギリス1万9500人(4.0%減)とフランス1万6100人(3.4%減)。イギリスは、日英路線の英国発の割り当てが減少したことにより、日本行きの座席確保が難しくなっている。またフランスは、5月の大統領選挙決選投票や6月の国民議会選挙などがあり、フランス国内に国民の関心が向いて旅行に至らなかったためである。

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