11月スーパーマーケット統計|既存店横ばい/ボジョレー・ヌーボーは大苦戦

「11月スーパーマーケット販売統計調査」が発表された。これは、日本スーパーマーケット協会(JSA)、オール日本スーパーマーケット協会(AJS)、新日本スーパーマーケット協会(NSAJ)3団体の合同調査による。調査対象企業は全国の270社。

11月の総売上高は8668億2571万円。食品は0.1%増ながら青果、水産が前年割れした。非食品は0.7%減、その他1.8%減。既存店は前年同月比0%と横ばいだった。

部門別の売上高、売上構成比、対前年比(店舗調整後)の数値は以下の通り。

食品合計 7714億4759万円(89.0%)+0.1%
生鮮3部門合計 2927億9795万円(33.8%)▲1.1%
・青果 1146億0550万円(13.2%)▲5.2%
・水産  734億4902万円(8.5%)▲0.3%
・畜産  1047億4343万円(12.1%)+3.2%
惣菜 850億8616万円(9.8%)+0.5%
日配 1670億8297万円(19.3%)+0.6%
一般食品 2264億8052万円(26.1%)+1.2%

非食品 712億0671万円(8.2%)▲0.7%
その他 241億7181万円(2.8%)▲1.8%


(11月スーパーマーケット販売統計調査より)

カテゴリー別動向を見てみよう。

青果の前年割れの要因は、前年に比べて大幅な単価安が続いていることだ。しかし中旬以降は葉物を中心に徐々に相場が回復した。根菜類だけは単価安が続いた。気温低下から鍋物需要が高まり、とくにキノコ類は好調だった。国産果物は全般的に動きが鈍い。

水産は、サンマや鮭が不漁で入荷薄となり、価格高騰が続く。マグロは不漁により高値が続くが、刺身類はやや復調の兆し。価格の高騰が需要が伸びない大きな理由だ。ただし寒さから鍋用の切身、冷凍カニなどは売上げを伸ばした。また「ぶりシャブ」の提案が効果を上げたという店舗からの報告もあった。

畜産は、全般的に相場が高値で推移している。水産同様、鍋物、しゃぶしゃぶ用商材が売上げを伸ばした。とくに豚肉は好調だった。牛肉は、和牛など高単価商品が好調だった店舗と、輸入牛を好調とする店舗に大きく分かれた。鶏肉はサラダ用商品の需要が多かった。

惣菜は、揚物やホットメニューの動きはよかったが、寿司類は不調。O157 報道のサラダ類への影響は徐々に小さくなりつつある。新メニュー開発やできたて惣菜提供を強化している店がある一方で、人手不足により惣菜強化が困難という店舗の声もあがっている。

日配は、冬物商材やおでん・鍋用商材など和日配を中心に動いた。一方で、アイスや乳製品、デザート、飲料などの洋日配は苦戦している。その中でも機能性ヨーグルトは前年対比で不調と答えた店舗が多い。ブームがひと段落したか。

一般食品は、スープ類やカレー・シチュー、鍋つゆ、麺類などの冬物商材が上向いた。飲料はやや低迷。新米が価格上昇しているなかでも、ブランド米を訴求して好調だった店舗が多かった。ボジョレー・ヌーボーは予約、販売ともに苦戦したが、チーズなど関連商品はよく売れた。つまり、専門店や総合スーパーに需要が流れたのかもしれない。

非食品は、気温低下によりカイロや入浴剤、冬用化粧品が動いた。しかし、主力である消耗品の動きは鈍かった。ホームセンターやドラッグストアの安値販売が影響している。

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