6月百貨店売上速報|4社とも増収/高額品と免税売上げが好調

主要百貨店4社が6月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比114.3%、大丸松坂屋百貨店は113.4%、阪急阪神百貨店は112.7%、高島屋は106.6%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で111.2%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは115.7%、三越日本橋本店は104.5%、三越銀座店は137.2%、伊勢丹立川店は109.1%、伊勢丹浦和店は104.7%と首都圏5店で既存店114.3%の前年クリア。

両本店を中心に、高付加価値商品が売上げを牽引した。とくに伊勢丹新宿本店は2022年4月以降、15カ月連続で統合後最高実績だった2018年度を上回る実績で推移している。

免税売上げはラグジュアリーブランドのハンドバッグ・宝飾などへの関心の高さが継続し、東京・札幌・福岡の店舗を中心に大きく伸長したことで、国内百貨店計(既存店)で、コロナ前の2018年同月実績を超えた。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比113.4%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも113.4%となった。

6月度は、ラグジュアリーブランド、化粧品が前年の3割増と大きく売上げを伸ばした。婦人服ではワンピース、ジャケットなどが2桁増となり、旅行用品やアウトドア用品も好調だった。

店舗別では、15店舗中10店舗が前年実績を上回った。とくに、入店客数が大きく回復している東京店は前年の2割超、ラグジュアリーブランドの売上げが好調な心斎橋店は前年の3割超の伸び率となった。

免税売上高は、対前年556.4%増(客数3046.9%増・客単価79.1%減)だった。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は、既存店前年同月比112.7%。阪急本店では117.0%、阪神梅田本店が106.8%だった。

関西地方は例年より1週間程度早く梅雨入りし、また6月に入り台風の影響もあったものの、都心店を中心に来店客数は順調に推移した。売上高の2018年対比は、大阪北部地震の影響の反動もあり112%、インバウンドを除く国内売上高対比108%と、今月もコロナ前を上回った。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の店頭売上高は、高島屋単体の10店舗で既存店前年同月比106.6%、国内百貨店子会社3社を加えると105.6%だった。

6月度は、免税売上高が対前年307.9%増、2019年比でも14.3%増となった。商品別売上高では、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、呉服、子供情報ホビー、スポーツ、リビング、食料品、食堂が前年実績を上回った。

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