イオンモールnews|第3Q売上高9.1%増・経常利益5.2%増の増収増益で好調
イオンモール(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)は、2019年2月期の第3四半期(2018年3月1日~11月30日)連結業績を発表した。
売上高2311億2600万円は前年同期比9.1%増、営業利益354億8800万円は6.7%増、経常利益346億9000万円は5.2%増、そして純利益226億0400万円は14.9%増。
対売上高比営業利益率は15.4%、経常利益率は15.0%と、すごい数値をはじき出す。
同社は中期経営計画(2017~2019年度)を策定し、既存のビジネスモデルの革新を図るとともに、新たな成長モデルの確立に取り組んでいる。具体的には5つの成長施策を掲げる。すなわち、①アジアにおける成長機会の獲得、②新たな国内需要の発掘、③圧倒的な地域No.1モールへの進化、④都市部における成長機会の獲得、⑤成長を支えるファイナンスミックスと組織体制構築。これらを通じて、持続的な成長と収益性の向上を実現する。
セグメント別の業績を見ていこう。
海外事業は、中国・アセアンにおいてドミナント出店の進展に伴うブランディングメリットの享受が進み、営業収益が327億0400万円(対前年同期比45.0%増)と伸長し、営業利益は3億2100万円(前第3四半期連結累計期間は9億4600万円の営業損失)の黒字となった。
中国では、中期経営計画において8モールの新規オープンを計画しており、2017年度に4モールをオープンした。今期は、5月に山東省1号店となる「イオンモール煙台金沙灘」(山東省煙台市)、11月に広東省3号店で、広州市では2号店となる「イオンモール広州金沙」(広東省広州市)の2モールを計画通りにオープンした。
2014年12月オープンの「イオンモール武漢金銀潭」(湖北省武漢市)では、5月に全体の4割以上の専門店を刷新するリニューアルを実施した。さらに、2020年春には増床を計画しており、併せて既存モールの5割に当たる90店舗を刷新する予定だ。
アセアンでは、中期経営計画において4モールの新規オープンを計画しており、2017年度にインドネシアで1モールをオープンした。
今期は、5月にカンボジア2号店となる「イオンモール センソック シティ」(プノンペン都)をオープンした。
ベトナムでは、ハノイエリアにおいて、2019年度オープン予定の5号店「イオンモール ハドン」(ハノイ市)、2020年度オープン予定の6号店「イオンモール ハイフォン レ チャン」(ハイフォン市)を建築着工し、ドミナント出店を加速していく。また、ベトナム1号店の「イオンモール タンフーセラドン」(ホーチミン市)では、2019年度春の増床リニューアルオープンに向けて、既存棟において専門店の入れ替えや移転を進めている。
インドネシアでは、2019年度オープン予定の3号店「イオンモール セントゥールシティ」(西ジャワ地区)を建築着工した。また、2020年度オープン予定の4号店「イオンモール タンジュン バラット」(南ジャカルタ区)への出店が決定し、ベトナム同様、ドミナント出店を加速していく。
日本国内の事業は、営業収益1984億2100万円(4.9%増)、営業利益351億4800万円(2.8%増)となった。
国内における消費需要の喚起を目的として、11月23日から25日の3日間、「イオンモール ブラックフライデー」を全国のイオンモールで実施した。高額ブランド品やファッションアイテムなどの目玉商品を期間限定価格で取り揃えたほか、オリジナルノベルティ企画やカード決済時のポイント5倍キャンペーンを実施するなど、さまざまな企画を実施することで集客拡大を図った。期間中の来店客数は対前年同期比2.7%増、売上げは6.6%増と好調に推移した。
今期は、3月に「イオンモール宮崎」(宮崎県)を、7月に「イオンモール熊本」(熊本県)を増床オープンした。
既存モールでは、「イオンモール福岡」(福岡県)において、2019年秋にかけて、モール全体の約3分の2に当たる140店舗を刷新する大規模リニューアルを予定している。10月に第1期リニューアルとして、ウエストモール2階に家電やインテリア雑貨など、ライフスタイル型専門店7店舗を導入した。
前期と今期において、増床およびリニューアルを実施した既存22モールの専門店の売上げは8.6%増と堅調に推移している。なお、来期には、2モールのリニューアルを計画している。
新規モールとしては、3月の「イオンモール座間」(神奈川県)、4月の「THE OUTLETS HIROSHIMA」、6月の「イオンモールいわき小名浜」(福島県)に続き、11月に「イオンモール津南」(三重県)をオープンした。
(株)OPAでは、10月に「那覇オーパ」(沖縄県)を、11月に「八王子オーパ」(東京都)を新規オープンした。
今期は「ワールドポーターズビブレ」(神奈川県)、「キャナルシティオーパ」(福岡県)において、日本初出店となる英国最古の玩具店「ハムリーズ」がオープンした。
「心斎橋オーパ」(大阪府)では、10月に火鍋専門店「海底撈火鍋(カイテイロウヒナベ)」をオープンし、12月には地下2階を食の専門店集積へとリニューアルした。ほかにも、「新百合ヶ丘オーパ」(神奈川県)や「高崎オーパ」(群馬県)においても、大型雑貨専門店を導入するなど、話題性のある専門店導入によるリニューアルを推し進めていく。
中期経営計画において、8モールの増床、30モールのリニューアル、10モールの新規オープンを計画しており、2017年度は2モールの増床、12モールのリニューアル、5モールを新規オープンした。今期は、2モールの増床、 8モールのリニューアル、4モールの新規オープンを計画している。
ディベロッパー業は小売業以上に、計画通りの事業展開ができる。イオングループの孝行息子は依然、好調だ。