ニトリnews|’20年2月期は売上高6423億円5.6%・経常利益6.3%の増収増益
(株)ニトリホールディングス(東京都北区、白井俊之社長)が2020年2月期の本決算を発表した。
売上高は6422億7300万円(前年同期比5.6%増)、営業利益が1074億7800万円(6.6%増)、経常利益が1095億2200万円(6.3%増)、そして純利益713億9500万円(4.7%増)と大幅な増収増益だ。
33期連続増収増益で、営業利益率16.7%、経常利益率17.1%と、小売業としては極めて高い。
中心的事業である家具・インテリアの販売事業はおむね計画通りの実績となった。
ホームファッション商品では、接触冷感素材を使用した「Nクール」や吸湿発熱素材を使用した「Nウォーム」シリーズなどの寝具・寝装品の売上げが伸長した。また、汚れに強く手入れがしやすいPVCキッチンマットなどのキッチン用品、洗濯機・冷蔵庫などの生活家電品の売上げも大きく伸長した。さらに、大小の引き出しで分類収納し、ベッド下のデッドスペースを有効活用できる収納付きベッドフレーム「ジオ」や、体圧分散性に優れた電動リクライニングソファ「ビリーバー」、自社開発のマットレス「Nスリープ」シリーズの売上げも好調に推移した。
原価低減の取組みとしては、前年度からグローバル商品本部を設置している。グローバルな事業環境や著しく変化する外部環境に対応した基盤づくりを行う組織である。商品梱包のダウンサイジングなどによる物流コストの低減、原材料の統一や商品の共通化を推し進め、効果を上げている。
中国の商社事業では商品開発、品質管理、貿易業務については自社化を拡大した。これによって、原価低減が実現されるとともに商品供給体制の強化が図られた。
EC事業においては、限られた店舗面積の中で取扱いが難しいサイズ違い・色違いなどの商品を展開するほか、二段ベッド、オーダー収納家具など、店舗展開数が少ない商品カテゴリーをネット限定商品として扱うことで売上げ拡大を図った。
オンラインとオフラインの融合を目指すO2O (オーツーオー:Online to Offline)の取組みとして「ニトリ公式スマートフォンアプリ」を刷新した。このアプリは雑誌やインターネット上の写真や画像をもとに、同社の取扱い商品の中から同一・類似商品を検索・表示し、そのままネットショップで購入できる画像検索機能をもつ。さらにこのアプリに、商品の店舗在庫情報だけでなく店内の商品位置も確認できる機能を追加した。
物流面の取組みとして、スワップボディコンテナ輸送の本格運行を開始した。すでに運行を開始している関東DC(埼玉県白岡市)と関西DC(兵庫県神戸市)間に加え、関西DCと九州DC(福岡県篠栗町)・大川XDセンター(福岡県大川市)間の運行を開始した。輸送業務と荷役作業を分離することで、労働時間の削減を図った。
国内店舗数は36店増の541店。海外では台湾で4店舗、中国で1店舗を出店し、台湾で4店舗、米国で1店舗、中国で4店舗を閉店した。その結果、店舗数は台湾30店、米国2店、中国34店と合わせて66店となった。国内・海外の合計店舗数は607店である。