ファミマnews|’20年商5171億円16.2%減収だが事業利益25.2%の増益
(株)ファミリーマート(東京都港区、澤田貴司社長)が2020年2月期の本決算を発表した。同社は国際財務報告基準(IFRS)会計に従っている。
営業収益は連結で5170億6000万円(前年度比16.2%減)、事業利益は645億4700万円(25.2%増)、税引前利益は62億2100万円(994.1%増)、当期利益は435億2900万円(4.1%減)となった。
今年度は主に「加盟店支援の強化」「店舗収益力の強化」「デジタル推進」に取り組んだ。
「加盟店支援の強化」では、2019年4月に発表した「ファミリーマート加盟店支援行動計画」基づいて、店舗作業の効率化を図るためのセルフレジ・スライド棚などの導入やスタッフ派遣サポートを開始した。
今後は3月から実施している「24時間営業分担金」の増額や、廃棄ロスの本部負担比率を高める廃棄ロス対策の強化、複数店及び再契約奨励金の増額など、加盟店が経営に集中できる環境づくりに向けた施策を進めていく。
「店舗収益力の強化」では、全店導入が完了した新型コーヒーマシンを活用した拡販策の一つとして、同社独自の電子マネー機能「FamiPay決済」を実装したスマートフォンアプリ「ファミペイ」の回数券サービスを開始した。
「お母さん食堂」シリーズでは、惣菜に加えて、ラインナップを強化している冷凍食品も継続して売上げを牽引している。デザートでは、累計販売数1900万個を突破した「スフレ・プリン」シリーズや、ワンハンドタイプスイーツ「デザートモンスター」シリーズが好調に推移している。また、健康意識の高まりを受けて販売を開始した「スーパー大麦」使用商品は累計販売数1億食を突破した。
「デジタル推進」では、2019年7月にスタートしたスマートフォンアプリ「ファミペイ」が2020年2月末時点で累計約500万ダウンロードを達成した。また、11月からは「dポイント」「楽天スーパーポイント」「Tポイント」の3つのポイントが使えるマルチポイントサービスを開始している。
2月末の時点の国内店舗数は1万6611店(国内エリアフランチャイザー3社の合計926店を含む)だ。海外事業では、台湾、タイ、中国、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシアで7952店を展開する。国内外を合計すると期末店舗数は2万4563店となった。