いなげやnews|年商2543億円・経常利益1.5%増/巣ごもり消費で増収
(株)いなげや(東京都立川市、本杉吉員社長)の2020年3月期は、営業収益が2542億6700万円(1.0%増)、テナント収入などを除く売上高は2454億4500万円(1.0%増)の増収だ。
発注支援型システムの導入などによって、発注精度を上げてロス削減に取り組んだ。しかしとくに消費増税後に価格対応を強めた結果、売上総利益率は0.2ポイント低下した。これにより営業利益は23億2900万円(2.2%増)、経常利益は26億2200万円(1.5%増)、純利益6億8500万円(前年同期は13億0400万円の当期純損失)。前期から利益は大幅に回復している。
営業利益率0.9%、経常利益率1.0%。
スーパーマーケット事業の売上高は2015億8800万円(0.6%増)、セグメント利益は11億5600万円(31.8%増)。
新型コロナウイルス感染症拡大による巣ごもり需要に伴って、2月・3月下好調で全店売上高は増収。しかし、既存店売上高は2020年の2月・3月を除き、前年割れが続いた。商品の配送に伴う単価上昇によって運送費が増加したものの、人件費や管理費を削減したことで、販管費全体では減少した。販管費の削減が売上総利益の減少を補い、営業利益は増益した。
2019年度は中期2カ年経営計画の最終年度に当たる。「商品経営の実現」「ロジスティクスの活用」「接客サービスの独自化」「新フォーマットの開発展開」「コスト構造改革の推進」の5施策に取り組んだ。とくに、店舗とセンターにおける機能分担を見直し、店舗業務の効率化によるコスト削減に努めた。
いなげやでは川崎京町店(神奈川県)、小金井東町店(東京都)の2店舗を新設した。一方、6店舗を閉鎖した。また11店舗の改装を実施した。子会社の(株)三浦屋では2店舗を閉鎖した。3月末の店舗数は、いなげや135店舗、三浦屋9店舗の144店舗。
(株)ウェルパークのドラッグストア事業は売上高が431億8600万円(3.0%増)、セグメント利益は8億9500万円(22.4%減)の増収減益だ。
第4四半期の新型コロナウイルスの影響から全店・既存店とも増収だった。人手不足や労働単価上昇によって人件費の増加や、新POS導入や新規出店による管理費の増加など、販管費が増加したため営業利益は減益となった。
5店舗を新設して、11店舗を改装した。3月末の店舗数は137店舗となった。