ココカラファインnews|年商3665億円9.3%・経常利益18.0%の減収減益

(株)ココカラファイン(神奈川県横浜市、塚本厚志社長)が2021年3月期の本決算を発表した。

2020年4月1日~2021年3月31日の売上高は3664億7500万円(前年同期比9.3%減)だった。人件費や広告宣伝費など経費削減に取り組み、改装投資の抑制などによって収益確保に努めたものの、営業利益は103億4800万円(22.4%減)、経常利益は128億1500万円(18.0%減)の大幅な減益となった。

(株)マツモトキヨシホールディングスとの資本業務提携に基づく商品仕入れの一本化、マーチャンダイジングの統一など、経営統合シナジーの早期実現への取り組みに伴って生じた商品統合関連費用を、主に第2四半期に特別損失に計上したことによって、当期純利益は43億2000万円(47.8%減)となった。

営業利益率2.8%、経常利益率3.5%。

中心的なセグメントであるドラッグストア・調剤事業は、売上高が3630億0700万円(9.4%減)、セグメント利益は102億7400万円(22.5%減)。

マスクや消毒用アルコールなどの関連商品の需要増加があったが、都市型店舗でのインバウンド需要や化粧品、調剤事業における処方せん枚数の減少し、売上げ全体を大きく押し下げた。さらに、前年の巣籠り特需の反動もあって、既存店売上高増収率は7.4%減となった。

調剤事業は、地域連携などの取り組みも進み、健康サポート薬局は83店舗となった。健康サポート薬局とは、厚生労働大臣が定める一定基準を満たしている薬局で、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、市販薬や健康食品に関すること、介護や食事・栄養摂取に関することまで相談できる薬局を言う。

商品別売上高は、一般用医薬品が431億7100万円(16.1%減)、化粧品が892億2700万円(15.6%減)、健康食品が89億2900万円(12.8%減)、衛生品440億4400万円(3.8%増)、日用雑貨521億3900万円(5.7%増)、食品373億9600万円(6.7%減)。

調剤は、2020年4月に実施された診療報酬改定に伴う薬価引き下げや受診抑制による処方せん枚数の減少はあったものの、対人業務の強化や、新規出店、フタツカホールディングスのグループ化などの事業拡大を推進した結果、701億6500万円(9.2%増)となった。卸売は取引先店舗数の減少などにより、179億3200万円(51.6%減)となっている。

兵庫県を中心に関西において69店舗を展開する(株)フタツカホールディングスのグループ化も含めて、146店舗を新規出店し、30店舗を退店した。改装は10店舗で実施した。2021年3月末のグループ店舗数は1461店。調剤取り扱い店舗数は419店。

介護事業の売上高は34億5800万円(6.3%増)だったが、セグメント利益は新型コロナウイルス感染防止対策費用の支出もあって5500万円(6.2%減)の減益となった。

地域包括ケア構想における多職種連携の中心的存在となることを目指し、グループ内のドラッグストア・調剤事業との連携強化に取り組むと同時に、居宅支援・訪問介護・訪問看護に携わる人材確保や、組織運営の更なる効率化に取り組んだ。

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