アオキスーパーNews|1000億円を割って913億円/純損失3.6億円
(株)アオキスーパー(愛知県名古屋市、青木俊道社長)が2023年2月期決算を発表した。同社はスーパーマーケット・チェーンであって、石川県に本社を置く(株)クスリのアオキとは関係ない。愛知県下に51店舗を展開する。
単体の営業収益は912億7100万円だった。前年の本決算は1004億5700万円だったから、91億8600万円減った。とうとう1000億円の大台を割ってしまった。
同社の売上高ピークは2019年2月期の1062億1400万円である。コロナ禍の2020年2月期は前年10月の消費増税もあって1034億2600万円と落ち込んで、2021年に巣ごもり特需で再び1061億9400万円に上がったが、コロナ禍3年目の2023年2月期に大台を割った。
営業利益は5億800万円で前年同期比48.7%のマイナス。経常利益は5億8700万円で45.9%減。当期純損失が3億5900万円出て、赤字に転落してしまった。
コロナ禍のなかで革新し、成長を目指すことなく、膨張に終わった。
営業利益率は0.6%、経常利益率も0.6%。
店舗政策は2022年6月に大府店を改装、10月には営業開始から25年を迎えたショッピングセンター「アズパーク店」に大規模な改修工事を実施してオープン。一方で、大同店を2023年1月に閉店した。
販売促進政策は、四半期に一度の「大感謝祭」、週に一度の「ジャストプライスセール」、「日曜朝市」など企画を打った。さらに月に一度、第2水曜日は「魚の日・新鮮大漁市」、第3水曜日は「青果の日・青果大市」、29日は「肉の日」を展開。
「ポイント〇倍デー」や商品に応じたプラスポイント付与を実施して、ポイントサービスを拡充した。
新たな取組みとして、7月上旬に「アオキスーパー公式アプリ」を先行リリースし、続いて7月中旬から「アオキスーパー電子マネー機能付ポイントカード」を発行、9月に電子マネーサービスを開始し、キャッシュレス決済への対応を進めた。
11月下旬からは自社ECサイト「おいしい直送便」をスタートした。
安さ以外に特徴のないスーパーマーケットの今後は厳しい。
2024年2月期通期の業績は、営業収益877億円(前年同期比3.9%減)、営業利益6億円(前年同期比18.0%増)、経常利益6億6000万円(前年同期比12.3%増)、当期純利益4億円の減収増益を見込むが、見通しは明るくない。