フジnews|年商7850億円の増収/光熱費・仕入価格の上昇で減益
(株)フジ・リテイリング(愛媛県松山市、山口普社長)の2023年2月期連結業績は、営業収益が7849億6700万円(前期比144.6%増)、営業利益は113億2000万円(53.5%増)、経常利益は133億5900万円(34.3%増)、純利益は90億3300万円(129.4%増)だ。営業収益は堅調に推移したものの、仕入価格や原材料価格の上昇による粗利益率の低下、また光熱費の高騰が、利益を押し下げた。
営業利益率は1.4%、経常利益率は1.7%。
2022年3月1日付でマックスバリュ西日本(株)との経営統合に伴う持株会社体制へ移行している。2024年3月の合併新会社発足にあたり、マックスバリュ西日本との事業課題やその問題解決に向けて議論が進められている。
子会社フジ・リテイリングの単体売上高は3069億8800万円(4.0%増、旧フジ単体比較、以下同)、営業収益が3216億9700万円(4.2%増)、営業利益52億4400万円(17.1%減)、経常利益64億5000万円(16.4%減)。
(株)フジは創業55周年を迎え、事業を承継したフジ・リテイリングでは、記念販促、記念商品の開発、地域のくらしに密着する活動などの記念事業を実施した。新規出店は、「最新基準の店舗づくり」のもと、愛媛県と広島県を重点エリアと定めて出店計画を進めた。8月にラクア緑井(広島市安佐南区、2023年3月17日グランドオープン)、11月にフジ古川椿店(愛媛県松山市)、2023年2月にフジ宇和島南店(愛媛県宇和島市)をオープンした。既存店改装は、9月にフジ南久米店(愛媛県松山市)、10月にフジ広見店(愛媛県北宇和郡鬼北町)、11月にフジグラン石井(徳島県名西郡石井町)で行った。移動スーパーは12月にフジ宿毛店(高知県宿毛市)、フジグラン安芸(広島県安芸郡坂町)、フジグラン四万十(高知県四万十市)が加わり合計41店舗を拠点に73台219ルートでサービスを提供している。
マックスバリュ西日本(株)の売上高は5430億5600万円(0.3%増)、営業収益が5528億7800万円(0.4%増)、営業利益が51億2100万円(32.0%減)、経常利益が58億円(26.2%減)。
兵庫県西部、岡山市、広島市、山口県、香川県、山陰エリアを中心とする出店計画と既存店の活性化、移動スーパーやEコマースをはじめとするノンストア事業の確立に向けた取り組みを進めた。9月から稼働した岡山総合プロセスセンターの供給拡大による店舗作業の軽減で省力化を進めている。新規出店は6店舗を開設、一方で3店舗を閉店した。既存店改装は13店舗。移動スーパーは、12月にマックスバリュ世羅店(広島県世羅郡世羅町)、2023年2月にマルナカ佐古店(徳島県徳島市)が追加され、9県22店舗を拠点に37台の専用車両が運行する。2023年1月に、広島県呉市で小型電気商用車(EV車)を使用した移動スーパーの実証運用を開始している。また広島県廿日市市の中山間部にある浅原地区の浅原交流会館に無人店舗を出店した。
2024年3月期は営業収益7959億円(前期比1.4%増)、営業利益115億円(1.6%増)、経常利益135億円(1.0%増)、純利益51億円(43.5%減)を見込む。