ノジマnews|第1Q売上高1717億円26.6%増・経常利益36.8%減の増収減益

(株)ノジマ(神奈川県横浜市、野島廣司社長)が2024年3月期第1四半期の決算を発表した。

4月1日~6月30日の業績は、売上高1717億1000万円(前年同期比26.6%増)、営業利益52億6800万円(35.8%減)、経常利益58億2400万円(36.8%減)、EBITDA(経常利益+支払利息+社債利息+減価償却費+のれん償却額-持分法による投資利益)115億7000万円(15.4%減)、四半期純利益33億4500万円(45.4%減)の増収減益だった。

営業利益率3.1%、経常利益率3.4%。

ノジマの中心的事業であるデジタル家電専門店運営事業の売上高は619億6500万円(0.6%増)、経常利益は38億6300万円(14.8%減)。消費者物価の上昇に加え、新型コロナウイルス感染症が5類となったことから、モノへの消費からコトへの消費が増加した影響もあり、家電小売業界の売上げは低調に推移した。

顧客の省エネニーズに応える「省エネコンサルタント」制度、携帯電話についても「通信費コンサルタント」制度に取り組んだ。そして、全てのキャリアやプランから最適な案内ができる従業員の育成を進めた。店舗につては、スクラップアンドビルドを行い、より多くのお客に喜ばれる店舗づくりを進めた。商品別では、省エネ性能の高いドラム式洗濯機や大型冷蔵庫などの販売が好調に推移した。

キャリアショップ運営事業の売上高は761億3800万円(76.7%増)、経常損失は7億9600万円(前年同期は経常利益15億7000万円)。携帯端末価格の値上がりによる買い替えサイクルの長期化や、窓口を含めたさらなるオンライン化の加速もあって、市場を取り巻く環境は一層厳しいものとなっている。

安心・安全につながるセキュリティ関連サービスなど独自サービスをはじめ、顧客のニーズに合わせたコンサルティングを行った。また、顧客の利便性を高めるための店舗移転や改装を積極的に進めた。

インターネット事業の売上高は169億8500万円(3.8%減)、経常利益は16億0200万円(17.4%減)。生活に不可欠なインフラである超高速ブロードバンドサービスの利用が増加するなか、グループ店舗でも NTT東日本やNTT西日本が提供するフレッツ光のサービス「@nifty 光」やメールサービスの案内をすることで、グループシナジーを発揮した。

また、2023年3月に提供を開始した超高速サービス「@nifty光10ギガ」において「@nifty 光電話」の提供を開始した。さらに、(株)セシールについては、お客に喜ばれる商品ラインナップの実現に向けて、新商品の企画開発を進めた。

海外事業の売上高は132億5100万円(11.0%増)、経常損失は1800万円(前年同期は経常利益7億4000万円)。東南アジア諸国においても、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和されており、個人消費の伸長や労働市場の改善により、経済活動の回復が続いている。インフレ率がピークアウトしている傾向も見られるが、物価の上昇については景気の影響に対して引き続き注視が必要な状況にある。このような状況下、お客に支持される店舗づくりをするため、接客の質の向上に向けた人材育成と、改装など店舗への投資に取り組んだ。

金融事業の売上高は17億7500万円、経常利益は7億5000万円。米ドル/円相場は、日銀が大規模緩和策を維持したほか、米国の堅調な雇用指標やFRBによる利上げが続くとの見方が強まったことから円安が進み、144円台まで下落して当第1四半期末を迎えた。ユーロ/円相場は、米長期金利の上昇による欧米金利差の拡大もあるなか、157円台で当第1四半期末を迎えた。

その他主要国の通貨に対しても、当第1四半期の円は下落基調となった。このような状況下、FX初心者でも運用しやすい同社独自の運用手法である「トラリピ」のサービス拡充を図るとともに、新規顧客獲得のための各種プロモーションを実施した。前年度に引き続き、「トラリピ世界戦略」と称し、トラリピが得意とするレンジ相場を形成しやすい「豪ドル/NZドル」「ユーロ/英ポンド」「米ドル/カナダドル」への分散投資の推進を行った。これにより、預り資産残高は1228億円に到達し、昨年度から引き続き創業来最高を記録した。

デジタル家電専門店運営事業では、デジタル家電専門店4店舗を新規出店、3店舗を閉店して215店舗となった。通信専門店1店舗を新規出店、1店舗を閉店し19店舗となった。合わせて234店舗となった。キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせてスクラップアンドビルドにより4店舗を新規出店、18店舗を閉店・譲渡し、990店舗となった。海外事業では変動はなく、66店舗となった。6月末時点の店舗数はFC店を含め1290店舗。

通期は、売上高7400億円(18.2%増)、営業利益380億円(13.2%増)、経常利益410億円(13.1%増)、当期純利益270億円(15.8%増)を見込む。

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