しまむらnews|第3Q売上高4797億円3.4%増/高価格帯PBで客単価向上

(株)しまむら(埼玉県さいたま市、鈴木誠社長)が2024年2月期の第3四半期決算を発表した。

2月21日~11月20日の累計業績は、売上高4796億6000万円(前年同期比3.4%増)、営業利益456億4900万円(2.5%増)、経常利益467億9000万円(2.8%増)、四半期純利益330億7700万円(4.3%増)。

営業利益率9.5%(9.6%)、経常利益率9.7%(9.8%)。( )は前年数値。

主力のしまむら事業の売上高は、3595億8600万円で3.8%増となった。ブランド力の進化のため、自社開発プライベートブランド(PB)とサプライヤーとの共同開発ブランド(JB)を強化した。PBでは高価格帯「CLOSSHI PREMIUM」の拡充と暖か素材を使用した「FIBER HEAT」のアウター衣料へのラインロビングが客単価向上に奏功した。JBはインフルエンサー企画が好調で、婦人大きいサイズ部門のサイズロビングも顧客層拡大に効果的だった。また広告宣伝では創業70周年企画や各種フェアを週替わりで打ち出し、集客に繋げた。デジタル販促の拡大では、写真撮影や動画編集を一部内製化し、作業時間短縮と経費削減を進めた。商品調達では、仕入原価上昇への対応として海外サプライヤーと直接取引する貿易部の活用でASEAN生産の拡大を進めた。暖冬対応では、アウター衣料や肌着を中心に生地契約を活用した冬物在庫の適正化を進めた。「しまむら」店舗数は1414店舗となった。

カジュアルのアベイル事業の売上高は、471億6900万円で3.8%増。メンズとレディースのアウター衣料でJBの品揃えを強化した。トレンドではY2Kファッションや韓国企画が好調で、カップルコーデやインフルエンサー企画も集客に繋がった。ローティーン向けやSサイズの拡大は顧客層拡大に効果的だった。「Avail」店舗数は311店舗を展開する。

ベビー・子ども用品のバースデイ事業の売上高は、558億0900万円で0.3%減。PBとJBの品揃えを拡充し、サステナブル素材の商品を拡大したPBの「BIRTHDAY PLUS(バースデイ プラス)」や高価格帯を拡大した新生児向けJBの「Cottoli(コトリ)」が好調だった。「Birthday」は319店舗どなった。

雑貨&ファッションのシャンブル事業の売上高は109億3500万円、1.4%増。アウター衣料のJBの品揃えを強化し、JBの「tsukuru&Lin.(ツクル アンド リン)」ではインフルエンサーやキャラクターとのコラボ企画を拡大して新規顧客の獲得に繋げた。雑貨ではお出掛け需要によりランチ用品やコスメが好調だった。一方で、インテリアやキッチン用品は巣ごもり需要の反動で昨年売上げを下回った。「Chambre」店舗数は117店舗。

靴のディバロ事業の売上高は、6億2300万円の9.1%増と大きく伸長した。高気温の影響で冬物ブーツの売れ行きが不振だったが、ヤング向け商品の拡充や新規ブランドの取扱い開始など、ラインロビングを強化したレディースとメンズのスニーカーとカジュアルシューズが好調だった。「Divalo」店舗数は15店舗となった。

台湾で20代から60代の女性とその家族をターゲットとした総合衣料の専門店を展開する思夢樂事業の売上高は、11億7000万NT$(ニュー台湾ドル、55億3500万円)で14.3%増加した。日本企画のPBやJB、台湾企画のPBの拡大によって他社との差別化を図り、キャラクターやスポーツ、ビジネスやアウトドアなどの品揃えを拡大した。商品力の強化によって、客数が増加した。台湾全域で41店舗を展開する。

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