コメリnews|年商3706億円2.3%減・経常利益13.9%減

(株)コメリ(新潟県新潟市、捧雄一郎社長)が2024年3月期の本決算を発表した。

営業収益3707億5200万円(前年同期比2.3%減)、営業利益220億8100万円(15.2%減)、経常利益222億1400万円(13.9%減)、四半期純利益137億1200万円(19.8%減)となった。

営業利益率は6.0%、経常利益率は6.0%。

営業面では、春先からの天候不順により、園芸植物関連・ガーデニング・家庭菜園資材や農業者も利用する単管パイプ・合板等の資材の販売が、主力フォーマット「ハード&グリーン」を中心に前期を大きく下回った。夏場の記録的な暑さで、エアコン・夏物作業衣料等の季節商品の販売は堅調だったが、園芸用品や屋外作業に関連する商品の販売は低調に推移した。

一方、プロが頻繁に使用する機械釘・セメント・断熱材等の消耗品や農業者向けの農薬、刈払機は堅調に推移した。利益面では、店舗運営モデルの浸透、EDLP施策の推進による改善効果がみられたが、核カテゴリーである園芸農業・建築資材の販売が苦戦したこと、原材料価格の上昇や円安の長期化の影響で、売上総利益率は悪化した。

商品部門別の売上高は、園芸・農業・ペット用品が最も多く1103億6600万円、日用品・家電・カー・レジャー用品が711億7400万円、工具・金物・作業用品が667億6200万円、リフォーム資材・エクステリア用品が549億8000万円、インテリア・家庭・オフィス用品が348億0700万円、そして燃料他が142億2100万円だった。

重点施策である商品開発は、「暮らしを守り・育てる商品開発」を実現するため、顧客の潜在ニーズを顕在化させる商品開発に努めた。カー用品ブランド「CRUZARD」では、顧客に必要な機能にフォーカスした高品質・低価格の商品を展開し、重点販売を実施した結果、客層も拡大し販売も好調に推移した。これらの結果、PB商品の売上高構成比率は、前年同期比1.0%増の47.7%まで高まった。

リフォーム事業は、全店で受付可能な住宅設備機器の簡易取付・施工サービスや、庭木の手入れ、エアコンクリーニング等の「住急番」が好調に推移した。「2023年 オリコン顧客満足度(R)調査 戸建てリフォームホームセンター部門」では、4年連続で第1位を受賞した。

農業協同組合(以下、JA)との協業については、JA上伊那・JA山形おきたま・JA紀の里・JA伊勢・JA多気郡の5つのJAと協業し、農家・JA・コメリの「三方よし」の実現に向けて取り組んでいる。2024年3月末時点で、JAの商品をコメリの34店舗で販売している。

自社発行しているコメリカード(クレジット機能)、アクアカード(プリペイド機能)等のカード会員数は501万人を突破。コメリカード・アクアカードとコメリアプリを連携させたスマホ決済サービス「コッコPay」や、2023年11月からは、コメリカードタッチ決済サービスの導入を行った。

店舗面では、コメリパワーを8店舗、コメリPROを3店舗、コメリハード&グリーンを16店舗、計27店舗を出店し、ハード&グリーン、アテーナを21店舗閉店した。したがって期末店舗数は、パワー102店舗、ハード&グリーン1099店舗、PRO 15店舗、アテーナ4店舗、合計で1220店舗となった。この他に、非連結子会社が運営する海外ハード&グリーン2店舗がある。

なお来期の連結業績見通しについては、営業収益は3880億円(前年同期比4.7%増)、営業利益は243億円(10.0%増)、経常利益は245億円(10.3%増)、当期純利益は152億円(10.8%増)を見込んでいる。

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