J.フロントニュース|売上高1兆1085億円4.7%減、営業利益も7.2%減

J.フロント リテイリング(株)(山本良一代表取締役社長)は2017年2月期の連結業績を発表した。

 

売上高は1兆1085億1200万円(対前年4.7%減)、営業利益445億8000万円(7.2%減)、経常利益444億2500万円(7.3%減)、当期純利益は269億5000万円(2.4%増)となり、減収、営業利益・経常利益減となった。自己資本当期純利益率(ROE)は6.8%で昨年度より0.1ポイント低下した。

主力の百貨店事業は、「新百貨店モデル」の確立に向けた取り組みを進めるも、売上高は7279億9400万円(4.6%減)、営業利益は245億9200万円(14.6%減)の減収減益。

JFR

松坂屋名古屋店は、4月に、北館にメンズフロアを移設し、「松坂屋ジェンタ」としてオープンさせ、3期にわたる改装を完了させた。
大丸京都店は、10月にセルフ型ビューティショップ「アミューズボーテ」を地下2階にオープンさせ、流通チャネルの壁を越えた多彩な化粧品ブランドを展開。さらに11月には、「大丸京都店衹園町家」を開設し、その第一弾として「エルメス衹園店」を期間限定で展開した。
大丸東京店では、周辺環境が整ったことで、客数が増加し、業績は順調に推移した。
インバウンドマーケットへの対応では、「大丸松坂屋エクスクルーシブカード」の新規発行や、中国のモバイル決済サービス「QQWallet(キューキューウォレット)」「Alipay(アリペイ)」を導入した。

しかし大丸心斎橋店本館建替え工事による売場面積の減少、訪日外国人客の購買単価の低下などもあって、売上げは伸び悩んだ。

 

ショッピングセンター事業(パルコ、ゼロゲート)は、7月に「仙台パルコ2」、9月に「広島ゼロゲート2」を開業。渋谷パルコ(パート1、パート3)は、8月から建替えのため一時休業、千葉パルコは、11月末に閉店している。この影響により、売上高は2733億7700万円(2.7%減)、営業利益は125億2000万円(0.5%減)とこちらも減収減益。

ほかに卸売事業は売上高472億9100万円(18.3%減)、営業利益15億2900万円(16.3%増)、クレジット事業は売上高109億円(対前年4.3%増)、営業利益28億4400万円(同5.2%増)。

 

J.フロントリテイリングは、「2017~2021 年度グループ中期経営計画」を策定した。中期経営計画・最終年度である2021年度には、営業利益560億円、営業利益率10%、ROE8%の達成を目指す。

その初年度にあたる2018年2月期通期の連結業績は、営業収益は3.5%増の4690億円、営業利益は6.6%増の445億円、税引前利益は5.0%増の447億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は2.3%減の265億円を見込む。

 

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