ユナイテッドニュース|営業収益3.2%増の6848億円で増収増益
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(藤田元宏代表取締役社長)の連結業績が発表された。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスは、(株)マルエツ、(株)カスミ、マックスバリュ関東(株)3社の持ち株会社。
グループの営業収益(売上高及び営業収入)は6848億0600万円(前期比3.2%増)、営業利益143億2000万円(2.1%増)、経常利益141億8500万円(2.3%増)、純利益が73億5000万円(37.9%増)と増収増益。ホールディングカンパニーながら、ライフコーポレーションをしのいで日本第1位のスーパーマーケット企業の座を確保した。
単体別の営業収益は、マルエツは3730億6900万円(2.7%増)、カスミは2624億4700万円(5.4%増)、マックスバリュ関東が456億0600万円(4.4%減)。
出店は、マルエツが11店舗、カスミが11店舗で、グループ計では22店舗。一方、閉鎖はマルエツが6店舗、カスミ2店舗、マックスバリュ関東5店舗で計13店舗。グループの年度末の店舗数は、中国江蘇省の2店舗を含めて505店舗体制となる。
今期は、「グループシナジーによる新たな価値創造」を基本とする中期経営方針の下、
①新たな商品価値の創造、
②新たなサービスの創造、
③次世代を担う人財の育成、
④経営効率の改善
の4つの基本戦略の具現化に向けてプロジェクトチームを組んで取り組んできた。
たとえば、3社による共同販促企画の拡大し、共同調達商品を拡販。3月には「商品デザインタスクチーム」を立ち上げ、グループのプライベートブランド商品開発についての準備を進めた。
「ICT(インフォメーション&コミュニケーション・テクノロジー)ビジネスデザイン室」では、システムインフラに関する基本構想を策定した。
一方で、3社の共同調達による商品の原価低減、店舗資材・什器などのコスト削減にも取り組み、また、人財育成、物流、事業創造、本部機能集約などのプロジェクト活動を活発に実施した。
各事業会社の取り組みを最後にまとめておく。
マルエツでは改装店を中心に、精肉、鮮魚の生鮮素材を使用した惣菜商品を製造、販売する「ミートデリカ」「フィッシュデリカ」を強化。また東和ベーカリー・デリカセンター(東京都足立区)を新設し、不動前ベーカリーセンター(東京都品川区)とあわせて、できたて商品の供給を65店舗に拡大した。
一方、業務効率化のため、勧告型発注システムは全店への導入が完了し、新POSレジについても284店舗、その内175店舗へセミセルフレジを導入している。
カスミでは、「おいしい・安全安心」「新鮮・新しい」「健康」「簡単便利」「地域」「楽しさ・豊かさ」の6つをキーワードにした品揃え、商品開発を進めた。4月に開設した佐倉流通センター(千葉県佐倉市)内に、10月から精肉加工センターを開設し、物流の効率化と精肉加工能力の拡張を図っている。
マックスバリュ関東は、現場力強化に向けて、売場責任者の教育・育成を目的とした実務訓練グループを新設し、生鮮・デリカを中心とした売場展開力のレベルアップを図った。13店舗の売場改装を実施。産地開発、新規仕入先の開拓に取り組み、かつ青果の地元生産者コーナーの設置店舗を拡大させている。
センターを活用したマルエツ、カスミは増収、そして現場力強化が課題のマックスバリュ関東は減収。それが2017年2月期の結果だ。
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