ケーズニュース|「現金値引」を武器に売上高・経常利益ともに前年上回る

㈱ケーズホールディングス(茨城県水戸市、遠藤裕之代表取締役社長兼CEO兼COO)は、2017年3月期の決算を発表した。同社は1947年3月創業。2017年3月をもって創業70周年を迎えた。

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連結期間の業績は、売上高6581億5000万円(前年比2.2%増)、営業利益256億1300万円(17.8%増)、経常利益321億0800万円(12.2%増)、純利益は201億5400万円(23.6%増)と増収増益だった。ケーズホールディングスは、ヤマダ電機、ビックカメラ、エディオン、ヨドバシカメラに次いで、日本の家電チェーンでは第5位。

営業利益率は3.8%、経常利益率は3.1%とまあまあ。

ケーズホールディングスグループは㈱ケーズホールディングス、子会社8社、及びその他フランチャイズ契約加盟店により構成されている。

事業は、家庭用電気製品、ならびにパソコンとその周辺機器、携帯電話等を取り扱う家電量販店として多店舗展開している。

商品は国内家電メーカーまたは卸売会社等から、ケーズホールディングス本社で一括仕入を行い、ケーズホールディングス、子会社の㈱ギガス、㈱関西ケーズデンキ、㈱ビッグ・エス、㈱北越ケーズ、㈱九州ケーズデンキ、㈱デンコードー、及びその他フランチャイズ契約加盟店の店舗を通じて消費者に販売している。また、子会社の㈱ケーズソリューションシステムズからは、携帯電話の仕入れを行っている。

ケーズホールディングスグループの事業内容と関係会社の事業にかかわる位置付けは図のとおり。

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子会社のそれぞれの売上高と利益は、㈱ギガスの売上高は707億5270万円、経常利益30億5400万円。
㈱関西ケーズデンキの売上高は707億8800万円、経常利益5700万円。
㈱デンコードーの売上高は1456億1400万円、経常利益63億1100万円。

全体の経営概況は、三つの方針で臨んだ。第1は、お客にダイレクトにご利益が伝わる「現金値引」、第2は購入後の修理対応もする「長期無料保証」、そして第3に顧客サポートの「あんしんパスポート」のスマートフォン用公式アプリからの加入の促進。

2016年10月からYahoo! ショッピングに「ケーズデンキYahoo! ショップ」を出店して、サービス提供の場を広げるなどのサービスを提供している。

経営面では、パソコン関連商品は引き続き低迷したが、洗濯機は時短・節水志向の大容量タイプが好調に推移した。エアコンは台風や猛暑など天候の影響は受けたが、冬の暖房器具としての需要が伸び、冷蔵庫は大容量タイプを中心に堅調に推移した。

テレビは4Kへの買い替えを中心に安定して販売されたことで伸長。全体として前年同期を上回る結果となった。消費者マインドの低迷が続いていることもあって、売上高は前期予想の6890億円には未達となった。

利益面は、4Kテレビへの買い替えや節電・省エネ・安心・安全・健康をキーワードに冷蔵庫、洗濯機、調理家電などの家庭電化商品やエアコンなどの需要が高まるなど、付加価値商品が販売され、売上総利益率の改善が見られた。

結果としてケーズホールディングスの営業利益、経常利益及び純利益は前年同期(それぞれ217億4400万円、286億1400万円、163億0500万円)を上回る結果となった。

出店退店状況については、直営店32店を開設し、直営店14店を閉鎖。店舗網の強化・経営の効率化を図った。

これらにより、当連結会計年度末の店舗数は485店(直営店481店、FC店4店)となった。

2018年度の業績は、売上高6900億円(前年同期比4.8%増)、営業利益273億円(前年同期比6.6%増)、経常利益325億円(1.2%増)、純利益185億円(▲8.2%)を見込んでいる。

検索ワード:ケーズデンキ デンコードー ギガス ケーズホールディングス

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