バローnews|第1Qはドラッグが牽引、1345億円4.7%増も利益14%減
(株)バローホールディングス(岐阜県恵那市、田代正美社長)の2018年3月期第1四半期の決算短信が発表された。
中期3カ経営計画の最終年度を迎えたバローホールディングスグループは、3つの政策に取り組んできた。第1は、スーパーマーケットの既存店強化やインフラの効率的活用を図る「構造改革の推進」。第2は、ドラッグストアおよびホームセンター事業の業容拡大を目指す「成長ドライバーの育成」。第3は、事業会社の成長とガバナンス強化を促す「組織基盤の強化」。
そのなかで、第1四半期連結累計期間の営業収益は1345億8200万円(前年同四半期比4.7%増)となった。営業利益は40億5100万円(13.7%減)、経常利益は43億2800万円(13.7%減)であった。また、四半期純利益は28億5600万円(19.8%減)と、増収ながら減益だった。
なお6月末現在のグループ店舗数は、762店舗となっている。
セグメント別の状況は次の通りである。
<スーパーマーケット事業>
営業収益は854憶1100万円(前年同期比2.9%増)、営業利益は25憶3600万円(18.9 %減)の増収減益。
前期に続き、「フロント」にあたる店舗競争力の強化や商品力の向上に取り組んだ。また、岐阜県・愛知県を中心に11店舗で改装を行い、これまで注力してきた青果の強化に加え、伸長する精肉部門の拡張、鮮魚の価値訴求への回帰を柱に、競争力あるフォーマットへの転換を進めた。バロー三輪店では、ベーカリー部門を新設した。
インフラを活用した商品開発や店舗での商品育成にも取り組み、商品を絞り込んで拡販する販売計画を遂行した。その結果、工場出荷額が増加するなど、製造利益の確保にもつながった。
<ドラッグストア事業>
営業収益は287億9400万円(前年同四半期比10.1%増)、営業利益は5億3700万円(6.4%増)と増収増益で着地した。
食品や調剤部門が好調に推移したほか、医薬品や化粧品の販売にも堅調な動きが見られ、中部薬品(株)の既存店売上高は前年同四半期比で3.7%増加した。前期から当期にかけて開設した店舗も寄与したほか、主要部門の伸張が売上高総利益率の改善につながり、増収増益を確保した。
<ホームセンター事業>
営業収益は139億4400万円(前年同四半期比7.5%増)、営業利益は7億8100万円(8.0%減)の増収減益。
店舗数は6月末段階で36店舗となった。
「ホームセンターバロー稲沢平和店」(愛知県稲沢市)では、前期より進めてきた改装の最終段階として、循環型農業の一環として運営する野菜直売所を拡張し、要望の多かった精肉売場を設けた。(株)タチヤと食肉卸売業の中部ミート(株)が持つ仕入れ・オペレーションのノウハウを基盤としたこの展開は、顧客の支持を想定以上に得て、新たな店舗開発を進める契機となっている。
<スポーツクラブ事業>
スポーツクラブ事業の営業収益は27億2200万円(前年同四半期比6.8%増)、営業利益は1億1900万円(9.3%減)となった。スポーツクラブの店舗数は、6店舗を開設、1店舗を閉鎖した結果、6月末現在で80店舗となっている。新店舗のうち3店舗では現金を扱わない「キャシュレス」方式に取り組んでいる。
<流通関連事業>
流通関連事業の営業収益は22億8000万円(前年同四半期比6.3%減)、営業利益は10億4900万円(2.7%増)となった。
<その他の事業>
その他の事業の営業収益は14億2900万円(前年同四半期比2.0%増)、営業利益は2億2500万円(0.4%増)。その他の事業には、ペットショップ事業、衣料品等の販売業および保険代理店等が含まれている。
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