良品計画news|鴨川地域の生産者と協業したお米「プリンセスサリー」発売

(株)良品計画(東京都豊島区、堂前宣夫社長)は、インディカ米の「バスマティ」を日本で栽培できるように改良したお米「プリンセスサリー」を発売する。1月26日(金)から千葉県鴨川市総合交流ターミナル「里のMUJI みんなみの里」で販売する。

「プリンセスサリー」は、2000年に農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)が開発した品種。インディカ米の「バスマティ」と国産米の掛け合わせであるサリークイーン(関東172号)と関東150号を交配して育成されたもの。

「プリンセスサリー」はパラパラした食感で香りの良いインディカ米の「バスマティ」と、もちもちとした食感の国産うるち米の特徴を併せもっており、和食・カレー・チャーハン・アジア料理との相性も良い。また、単体で食べても甘さや旨みが感じられる。周囲でつくられている品種に比べて差別化が見込めるため、買い取り価格アップにつながり、生産者の収入向上にも貢献できる。

「プリンセスサリー」の開発に当たっては、種籾の入手から協力生産者の選定と委託、加工業者の選定など一貫して良品計画が中心となって体制を組み進めてきた。2023年4月から地域の生産者と協力して作付けをスタートさせた。

2023年秋に収穫されたお米は同社で全量を買い取り、商品化する。まずは同社が鴨川市の指定管理者として運営している総合交流ターミナル「里のMUJI みんなみの里」で2kgの真空パック(1680円:税込み、以下同じ)で販売する。「里のMUJI みんなみの里」内の「Café&Meal MUJI みんなみの里」では、全メニューのお米が「プリンセスサリー」に変更される。2月28日(木)から300gの少量パックを「無印良品 銀座」で発売する。

同日に「里のMUJI みんなみの里」内の「Café&Meal MUJI みんなみの里」において、「プリンセスサリー」を使用したメニューの提供も開始する。

•プリンセスサリーを楽しむスープカレー
ぱらっとした食感と豊かな香りのプリンセスサリーを楽しむために開発した自家製スープカレー。スパイスの風味を活かしながら、チキンのコクで深い味わいに仕上げた。単品価格は税込み1200円、サラダバー付き価格は1700円。

鴨川産の米の可能性を拡げるもう一つの取り組みとして、鴨川市大山地区で生産された長狭米(飯用米)を原料とする日本酒を蒸留してつくったクラフトジン「安房鴨川 里山GIN」を2月9日(金)から無印良品の限定14店舗で発売する。

•安房鴨川 里山GIN
内容量180ml、アルコール分40度で2330円。

良品計画では2016年から鴨川市の大山地区で生産された長狭米で醸造した日本酒(純米酒)を、亀田酒造(株)(千葉県鴨川市、亀田雄司社長)と協力して製造し、無印良品の限定店舗で販売している。その日本酒(純米酒)を蒸留してベーススピリッツとし、香りづけにはジェニパーベリーと、それ以外のボタニカルはすべて鴨川で採取したものを使って仕上げた。蒸留と香りづけは日本酒と同様、亀田酒造と同社が協力して行っている。

「里のMUJI みんなみの里」や千葉県内の一部店舗で期間限定で販売している鴨川レモン、クロモジの葉やヤブニッケイの葉を使用している。鴨川レモンは国産レモンの北限と言われており、特に香りのよいグリーンの状態の果皮のみを生のまま使用した。近隣の里山で採取したクロモジとヤブニッケイも香り豊かなフレッシュな葉の状態で使用している。

鴨川地域では、主力産業である農業において、従事者の高齢化と市内耕地の8割以上で栽培されている米の価格向上が課題となっている。中山間地域のため傾斜地も多く、他の作物への転換も困難なことなどから、米の可能性を拡げて新たな価値のある地域産品の創出、生産者の収入向上、後継者・新規就農者を呼び込むことによる鴨川の農業活性化を目指し、良品計画の千葉事業部は地域の生産者と議論を重ねてきた。

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