ローソンでの中国「アリペイ」決済、春節絡みの13日間で利用件数5万件突破
ローソンでは、1月24日(火)より、中国アントフィナンシャル(Ant Financial)傘下の世界最大級のモバイル決済プラットフォーム「支付宝(アリペイ = Alipay)」の取り扱いを、ローソン全店舗(約1万」3000店)で開始した。
中華圏からの訪日外国人がよく利用する電子決済サービスを導入することで、より便利にローソンを利用してもらうのが狙い。利用者はスマートフォンなどのモバイル端末に支付宝(Alipay)決済用のバーコードを表示してスキャニングさせるだけで、簡単に商品代金を支払うことができる。
ローソンでは春節に絡む1月24日(火)~2月5日(日)までの13日間で、全店のアリペイ利用数は累計で5万2000件を超えたと発表。
1日当たりのアリペイ利用件数は導入からほぼ一貫して上昇し、2月5日までには、観光客数の多い札幌、東京、大阪、京都、福岡、沖縄にある店舗を中心に全47都道府県に及び、アリペイ決済は全店舗の約3割を占めた。
利用者の平均客単価は800円~900円。これはローソン平均客単価の約1.6倍となる。
客単価800円として利用件数5万2000件だから、13日間の決済売上高は4160万円となる。3割の利用店舗数とは3900店舗。つまり単純計算では、同期間の1店平均の決済額は、1万0700円。1日にすると820円がアリペイ決済で精算されたことになる。
購入商品は牛乳やおでん、肉まん、飲料水など。そのうち、朝や夜のホテルなどでの飲用が多いことから、牛乳が一番多く購入された。
2017年は、1月27日~2月2日の7日間が、中華圏において旧暦の正月である「春節」にあたり、大型連休となった。海外旅行に出かける人も多く、その行き先として日本を挙げる中華圏の外国人観光客が多かった。
たとえば、世界各地にある日本の在外公館でビザ発給件数がもっとも多いのが上海総領事館だが、1月は昨年同月を約1300件上回る、1日平均1万件超のビザ申請を受け付けている。
ローソンではインバウンド対策としてほかにも以下のような対策を講じている。
●海外で発行された主要なクレジットカードの利用
●おにぎり商品パッケージへの英語表記(今後は他の商品にも拡大予定)
●一部店舗における訪日外国人向け人気商品の品揃え強化やSIMカードの販売
今後も環境整備に取り組み、新規サービス導入や言語対応を進めるとしている。
インバウンド需要はコンビニにとって新たなマーケットである。現在は距離の近い中華圏、アジア圏からの訪日客が増加しているが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、今後は、さらに決済方法の種類を用意する動きが進みそうだ。
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