毎月勤労統計6月は賞与↑・所定内給与↓
生活者の毎月の賃金は増えていない。
昨7月31日発表の厚生労働省「毎月勤労統計調査」6月分速報。
勤労者の6月分の給与の実態を表すもの。
対象は5人以上の事業所。
それによると、
「現金給与総額」は43万3568円。
前年同月比0.1%の増加。
現金給与総額は、「所定内給与」と残業代などの「所定外給与」、
これらに夏期賞与などの「特別に支払われた給与」を合計したもの。
所定内給与と所定外給与を合わせた毎月「きまって支給する給与」は
26万1776円で、同▲0.2%。
このうち基本給や家族手当などで構成される所定内給与は、
24万3262円で、こちらも同▲0.2%。
パートタイマーの割合が増えたことが押し下げ要因となった。
全体は増加したのに毎月の給与は減少。
一方、特別に支払われた給与は17万1792円。
同0.4%アップしている。
つまり夏期賞与などが増えたということ。
不動産業や飲食サービス業などで賞与が増えた。
消費増税前の不動産需要やアベノミクスによるハレ消費が
これらの業種の賞与額を押し上げたのだろうか。
総実労働時間は149.0時間。
こちらは同1.6%のマイナス。
昨年より平日が1日少ないことが影響した。
常用雇用者は4625万3000人で同0.7%増えたが、
一般労働者は0.2%と微増の3280万1000人。
これに対して、パートタイム労働者は2.1%も増加して、
1345万2000人になった。
日本の景気が上向き、持続的なものにする。
そのためには、消費を担う生活者の毎月の賃金が何よりも重要だ。
毎月勤労統計にはこれからも注目していく必要がある。
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