8月商業動態統計|商業販売額38兆4.3%増/卸売業5%増・小売業2.7%増
経済産業省から8月度の商業動態統計速報が発表された。
「卸売業」と「小売業」を合わせた商業販売額は38兆3430億円で、前年を4.3%上回った。季節調整済みでは0.1%増。
卸売業の販売額は、26兆5310億円で5.0%プラス。季節調整済みは0.0%と横ばい。鉱物・金属材料14.3%、農畜産物・水産物7.2%、食料・飲料7.1%などが前年を上回った。一方で、衣服・身の回り品は11.6%減収と大きく低迷。ほかにも家具・建具・什器が1.9%減、医薬品・化粧品が0.4%減と前年に届かなかった。
そのなかで、大規模卸売店の販売額は9兆9208億円で6.4%プラス。その他輸送機械器具53.5%、石油・石炭25.5%が大きく増収。鉱物は14.2%減、その他機械器具6.1%減、化粧品2.4%減となった。
小売業の販売額は11兆8120億円の2.7%増。季節調整済みでは0.9%増。商品別に見ると、燃料小売業15.4%増など7業種が増収。前年を下回ったのは、各種商品と機械器具。
業態別に見てみよう。百貨店とスーパーは既存店の伸び率も発表されている。
[百貨店]
全店売上高4515億円で▲0.8%(既存店+0.6%、以下同じ)。季節調整済みは5.6%プラス。
主力の衣料品は▲1.6%(▲0.5%)。婦人・子ども服・用品▲2.3%、紳士・用品▲1.8%。飲食料品は▲1.9%(▲0.2%)。
[スーパー] 〈総合スーパーと大手食品スーパーマーケット〉
全店売上高1兆1235億円で1.2%増(▲0.4)。季節調整済みは▲1.7%。
主力の飲食料品は2.7%増と好調(0.8%増)。衣料品は▲6.4%(▲5.%)と低迷した。
[コンビニエンスストア]
売上高の合計は1兆0745億円で2.2%の増加。
商品販売額合計は1兆0183億円、2.7%プラス。内訳は、ファストフードおよび日配食品が3.3%増、加工食品は4.0%増、非食品0.6%増。サービスだけが5.3%減収した。店舗数は0.5%減って5万6295店。
[家電大型専門店]
全店販売額は、3508億円で1.6%減。
プラスだったのは、通信家電9.0%とその他2.2%。カメラ類は二桁減で▲12.0%。情報家電も▲7.0%と苦戦した。
[ドラッグストア]
全店販売額は5466億円で5.1%アップ。
9カテゴリー中、唯一減少したのはヘルスケア用品・介護・ベビーで▲0.3%。ほかの8カテゴリーが前年超え。とくに健康食品9.7%と食品9.3%は大きく伸長。食品群が売上げを伸ばしている。店舗は4.9%増えて1万5486店舗となった。
[ホームセンター]
販売額は、全店で2740億円と1.3%減少した。
増収したのは、カー用品・アウトドア2.3%増など3カテゴリー。一方で、オフィス・カルチャー▲3.5%など6カテゴリーは減収となった。店舗数は1.0%増加して、4325店舗となった。
小売業の業態別前年比を伸長率の高い順に並べると以下の通り。
ドラッグストア +5.1%
コンビニエンスストア +2.2%
スーパーマーケット +1.2%
百貨店 ▲0.8%
ホームセンター ▲1.3%
家電大型専門店 ▲1.6%
8月は、ドラッグストアが好調で、5.1%伸長した。コンビニエンスストアとスーパーマーケットも前年超え。百貨店、ホームセンター、家電大型店は減収となった。