4月百貨店統計|高額品・インバウンド好調も売上高4488億円・1.1%減

4月の「百貨店売上高概況」が日本百貨店協会から発表された。調査対象店舗は78社215店で、3月から1店舗減少した。

4月の売上高は4488億1216万円、前年比は1.1%減と、3カ月ぶりに前年を下回った。気温が低く不安定な天候の影響で、この時期に主力となるはずの春物・初夏物の衣料品が振るわなかった。半面、ラグジュアリーブランドを中心とした高額品やインバウンドは引き続き好調を維持した。また、各種催事や花見需要、さらに改元祝賀の関連商品などは堅調だったが、前年実績には届かなかった。

顧客別では、92.3%を占める国内市場は1.9%減と減収だ。一方でシェア7.7%のインバウンドは344億円で、3カ月連続で過去最高の数値を記録した。購買単価も9.2%増と前月より2.5ポイントアップした。

「主要10都市」は0.1%減でほぼ前年並み。大阪2.0%、名古屋1.6%、福岡0.8%の3都市は前年を超えた。神戸▲3.3%、京都▲2.8%、仙台▲2.1%、札幌▲1.7%、東京▲0.8%、広島▲0.5%、横浜▲0.3%の7都市は前年を下回った。

10都市を除く地方は3.6%減、24カ月連続でマイナスが続く。8地区中、近畿地区のみが1.7%と増収だ。関東▲5.4%、中国▲4.1%、東北▲3.6%、中部▲3.4%、九州▲3.2%、四国▲2.9%、北海道▲1.7%は減収。とくに関東と中国地方は低調だ。

商品別では、国内外顧客ともに好調な化粧品(5.3%増)と高級時計・美術品・宝飾品・貴金属などの高額品が8.8%増と牽引した。雑貨も3.6%増で3カ月連続のプラス。食料品は1.6%増で2カ月連続でプラスとなった。 地方物産展など食品催事が好評だったほか、花見用の惣菜、 ゴールデンウィーク手土産用の菓子などの需要が高かった。 一方で、天候の影響から衣料品はコート・ワンピースが好調だったものの、春夏物のジャケット・スーツなどが苦戦して▲4.7%となった。 身のまわり品も▲2.2%。家庭用品▲5.0%は39カ月マイナスが続いている。

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