9月外食産業統計|気温上昇と消費増税前の駆け込み需要で売上高4.0%増
日本フードサービス協会によれば、9月の外食産業市場は気温の上昇と、消費増税前の駆け込み需要で、全体の売上げは104.0%と前年を上回った。
大型台風の上陸で大きな被害を受けた地域もあったが、前年より晴れの日が多く、全国的に気温が高くなった。また消費増税前の商業施設での駆け込み需要も相まって客足が伸びたため、ファストフードを中心に好調であった。
ファストフードの全体売上高は106.8%と前年を上回った。
「洋風」は、セットメニューや期間限定の新商品などが好評で、客数が大幅に増えて売上げ9.7%増。「和風」は季節商品、定食メニューともに好調で、売上げ4.5%増。「麺類」は、期間限定商品などが好調で6.0%増。「持ち帰り米飯・回転寿司」も回転寿司が連休期間などの集客が好調で、売上げ3.1%増。「その他」はカレーが曜日周りの影響などで客数が振るわなかったが、アイスクリームの価格改定による単価上昇やキャンペーンが好評で、売上げは2.7%増となった。
ファミリーレストランの全体売上高は前年同月比101.3%。
「洋風」は0.4%の微増、「和風」は1.4%減。引き続き客数が振るわないところもあるが、フェア品などが好調で客単価は上昇した。「中華」はポイントカードのキャンペーン推進で4.9%増。「焼き肉」は月末にかけての集客が堅調で、4.2%増と前年を上回った。
飲酒業態は、気温の高い気候の中でビアガーデンが好調。またラグビーW杯の開催で訪日客も含めて客数が増え、「パブ・ビアホール」は売上高111.1%。「居酒屋」は店舗数減少に加え、お盆以降の集客が振るわず、96.4%にとどまった。ディナーレストランは月の前半は厳しかったが、後半の連休で挽回、また消費増税前の駆け込み需要も見られ、売上げは102.1%となった。喫茶は前年より気温が高かったため、アイスドリンクが好調だったことに加えて、キャッシュレス促進キャンペーンなどによって客数と客単価が上昇して、売上げは108.9%となった。
調査対象企業数は189社。店舗数は3万5237店舗。